2002.12.6
全日本 2002世界最強タッグ決定リーグ戦 日本武道館大会観戦記

投稿者:酒人さん

観衆:9800人


まず会場に着いた時に感じた事は、「馬場さん」の垂れ幕が無くなったこと。
前回の武道館から設置された大型ビジョンが高い位置に設置された事。
試合始まる前にもココまでの最強タッグの情報を放映。これはいいんじゃないですかね。

ということで、
第一試合
● 愚乱・浪花 VS グラン浜田 VS 平井伸和 ○(ロックボトム)

試合始まった時はそれぞれけん制し合った雰囲気でした。中略しますが(といっても、すぐ決着)
浜田が雪崩式フランケンを浪花に決める!平井が浜田を場外に叩き出す
その隙に浪花が平井にウラカン・ラナ...を平井が踏ん張ってブラーン...(や、やばい...)
持ち上げ直してパワーボム!最後はロックボトムでピン。

見て思ったのは、平井が結構強くなってるといった感じ。(結果の通り)
浪花に関してはお笑い路線と真面目路線がかみ合わなくなってると思った。
お客の反応もも強い浪花を求めてると感じましたね。(僕は強い路線を希望)
あと浪花で印象に残ったのは、胸板だんだん厚くなってるな...と。
浜ちゃんはいつも通りです。
試合は短かったです。トリプルスレッドマッチって結構だれる事多いんですけど、
今回は1対1対1が成り立ってて「第一試合としては」まぁ満足ですかね。
それぞれの選手のやる気は感じました。

 

第二試合
渕 正信、X石狩太一 (アバランシュホールド) 荒谷信孝、保坂秀樹 ○

試合の印象は太一のお披露目試合ですかね。
まず試合開始は渕が出て、荒谷、保坂にバックドロップ連発。(フッチ-さん、ちょっと早くないかい?)
痛めつけたところで、太一にタッチ。(渕の親心やね)
普通にリングインするかと思いきや、コーナーに上る太一。
も、もしかしてドラゴン・リングイン???
僕の心配はよそに実は渕が押さえつけてそこにミサイルキックでした。(ホッ...)
その後、渕に指示されるがままに太一は踏みつけ攻撃。
お披露目が終わったところで荒谷保坂が太一を攻め始める。
ラリアットやバックドロップを何度も意地で返す太一。(正直、返せないと何度も思いました...)
新人で体も技もまだだけどいい物もってるなと感じました。
これからの全日を背負ってく選手ですね。
最後は保坂のセントーンからのアバランシュ・ホールドでピン。
試合後なんですが保坂が、動けない太一の頭を何度もちょん蹴り。
それに気づいた渕が保坂に突っかかると、保坂はさっさと帰っていきました。
ひとこと言わせてもらうと
「試合後に弱いものにだけ突っかかってんじゃねーよ!」
突っかかるなら、渕が来て、さっさと引くんじゃね-よ。って感じです。
保坂を早く追い抜いて、追い越すんだ太一!頑張れー!!

 

第3試合
○カズ・ハヤシ、ジミー・ヤン(合体WA4)ミスター・プロブレム、エクストリーム・ブレード×

試合の最初はヤンとブレードで開始。ブレードは肩腰を使ったクネクネダンスで、客を引かせました。
ヤンは真似してクネクネダンスしたけど出来てませんでした。(ヤンは常にチャレンジャー♪)
その後「ヤンvsブレード」、「カズvsプロブレム」の図式で試合は進みました。
(中略)
コーナーに振られたブレードがコーナーに駆け上ってムーンサルトボディプレス!
すばやく、そのの下をくぐってかわすヤン。そのままコーナーに駆け上って、
着地したばかりのブレードにカンクーントルネード!!(言葉では伝わらんカナ...)
まぁこの試合の見せ場です。
その後、プロブレムをリング下に落とし、いつもの合体業でピン。

(コメント)
ヤンは良かったです。ブレードもまぁ面白かった。
プロブレムはイマイチ。ひたすら、パンチとグラウンドなんで。
正直、マスク意外は華が無い。マスク脱いで参戦したほうがまだいい気が...(個人的意見ですw)
今回はカズはその道連れなったかも。(あまり目立たず)w

 

第四試合
奥村茂雄、×土方隆司(雪崩式パワーボム)○マイク・アッサム PJフリードマン

正直、あまり期待してなかったカードではあった。
でもまぁ、いい意味で裏切ってくれた試合でしたね。

まず、お互いの選手のコールの時から奥村、土方はやる気満々!外人二人ににじり寄ってます。
全日に来て以来、気持ちをここまで表に出したのは初めて?ではないでしょうか。
そして試合は、予想以上に全戦する奥村と土方。
アッサムとフリードマン倒しても向かってくる2人にちょっと困惑気味か。(何気にいい試合♪)
しかし終盤はあっけなく訪れた。
コーナーに上るアッサムに追いかけるようにしてコーナーに上る土方。
土方の雪崩式ブレーンバスターっと思いきや…
殴られた土方はトップロープ最上段でアッサムにパワーボムの体制に捕らえられる...
そして、うまく踏ん張れない土方にかまわず...
「グイッ!」→「ジャーンプ!!」→「ドカーン!!」
試合後も土方は失神したまま。すぐさま集まった選手たちに背負われそのまま控え室に...

(コメント)
どうなったのか心配です。せっかくいい試合してたのに...

 

第五試合 世界ジュニアヘビー級選手権試合
○ ケンドー・カシン(高角度前方エビ固め)高岩竜一

序盤はカシンのペース。何度もカシンが高岩を丸め込む。(危うくカウント3)
その後グラウンドでの攻防、これは五分。
(中略)
実はこの試合小笠原が観戦していました。
場外に出て突っかかるカシンに小笠原は切れた!
京平レフェリーが止めに入る!しばし場外は混乱状態に。
その混乱をよそにリング上ではカシンと高岩は試合再会。
高岩が「デスバレ-」を放ちフォールに入るも京平レフェリーは場外で小笠原対応。
業を煮やした高岩は自分でマットを叩く!「1!、2!」
カシンはレフェリーいないから、あえて返さないと思いきや、カウント2で返す!(体が反応した?)

この辺からちょっとカシンペースに。
「ローリングクレイドル」から「ネックブリーカー」
高い輪をコーナーに乗っけての「飛びつき雪崩式逆十字!」
それを高岩は力で持ち上げ、「デスバレーボムッ!!」
されに「餅つきパワーボム!!」→「ラリアットォッ!!(1回転)」
これをカウント2で返すカシン!
その後、カシンは高岩コーナーに振る!
そこに飛びつきながらのロープを利用した絞首刑。(いつものカシンがやるやつ)
高岩が力で持ち上げたところをカシンは前方一回転。そのままフォール!
(キン肉マンがロビンマスクから初めてフォールを奪ったやつ)
1・3! ええ、これで決まっちゃうの!!
納得いかない高岩をよそにカシンがマイクをつかむ。
ここがこの試合の見せ場?
解説席の小笠原に向かって一言。
「小笠原!試合終わったからタクシー呼んどけ!」
これにはキレた小笠原!選手入り乱れ場内騒然。
荒れる小笠原をよそに勝手にカシンは控え室に。(笑)
と言うわけでカシン防衛。高岩はカシンのペースで試合をしてしまったのが敗因かな。
でもあれは返して欲しかったな。

 

第六試合
安生洋二、×宮本和志 (バックドロップ)○スティーブ・ウイリアムス、マイク・ロトンド

試合の印象は、「いいねぇ、宮本。」でした。
安生が逃げたりはしゃいでいる間、宮本は一人奮闘してました。
少なくとも気持ちは負けてなかったです。また体大きくなってるし♪(頑張ってるね!)
安生の印象はコーナーに待機しているところを吹っ飛ばされて落ち、吹っ飛ばされて落ち、ってお前何してんだよ!
最後は一人奮闘する宮本もついに力尽き、デーンジャラスバックドロップでピン。
最近ウィリアムスの人気の無さが取り上げられてますけど、最近は安生の方が酷い気が...
今日、紙テープが無いのは安生だけ。入場曲と、笑いを取るしか見せ場が無いです。
昔のように真剣に取り組まないと先は短いと思う...(悲)
ウイリアムスは年の割によくやってます。最近はパンチの乱用も減りました。(天龍の方が多いと思う)
でもね、ドクター。客席に唾を飛ばすとやっぱ汚いし、ファンも離れるよ。
本来あなたはハンセンのように人気者になるはずだったのに...

まぁそれはさておき宮本もドクターにデンジャラスバックドロップを
出させるまでになったというのは喜ばしき事です。

 

第七試合(最強タッグ選手権試合)
武藤敬司、×アニマル・ウォリアー(エルボードロップ?)天龍源一郎、○ビッグ・ジョン・テンタ

この試合は 武藤組が勝てばメインを待たずに優勝が決まる試合でした。
試合中は武藤組の声援はほとんど無し。天龍組(特にテンタ)に声援が集まりました。

試合開始はテンタとアニマル。テンタの動きが悪いのは聞いてましたが、アニマルも厳しそうでした。
試合の上手さはアニマルの方が上ですが、テンタは動きが悪くなっても体がでかいんで。
それでもテンタはエプロンのアニマルをスライディングで場外に落とすなど
思ったほど悪くはなかったです。(聞いてたよりはですけど)

アニマルはテンタ相手にシコを踏んで
相撲で勝負しろと挑発しましたがあっけなく敗れました。

武藤とテンタのカラミは少しだけ。低空ドロップキックからドラゴンスクリュー
あとアニマルと合体のブレーンバスター(これにはちょっとヒヤリとした。)ぐらい。
ほとんどは天龍が阻止しました。武藤も天龍に輪廻を出しましたがあたりはイマイチ。
あと、ダブルインパクトも出そうとしましたが、
アニマルはテンタを持ち上げてふらつき失敗。
天龍を持ち上げてふらつき失敗。やっぱ腰が悪いのか、年なのか....

武藤は、出れば天龍の垂直落下を食らう→場外への連続でした。
終盤はアニマルvs天龍テンタの2対1に。
天龍がアニマルに垂直落下!テンタの重爆エルボー→カウント2!
天龍がアニマルに垂直落下!テンタの重爆エルボー→カウント2!
天龍がアニマルに垂直落下!テンタの重爆エルボー→カウント2!
天龍がアニマルに垂直落下!テンタの重爆ギロチン→重爆エルボー→カウント3!

武藤何も出来ず...アニマル頑張ったけどな...やっぱ年には勝てんか。
あれは助けに入らない武藤が悪い。

武藤は絶対勝とうという意識が足りないと思った。
会場はテンタ応援の雰囲気だし、勝って優勝だとメインが...
なんて考えたかどうかは分からないけど
もしそうだったら、かなり悲しいです。
少なくともリングでは社長業は忘れて欲しいです。(あくまで、「もし」ですが。)

ということで、最強タッグ戦線はメインの結果次第です。

 

第八試合(メインイベント:最強タッグ選手権試合)
○小島聡、太陽ケア(ラリアット) 大谷晋二郎、×田中将斗

この時点で 武藤アニマル組10点、天龍テンタ組10点
      コジケア組9点、大谷田中組8点
この試合でコジケアが勝てば優勝。引き分けで10点で3組並び、コジケア組、武藤組、天龍組と並び巴戦。
大谷田中組が勝てば10点で3組並び大谷田中組、武藤組、天龍組と並び巴戦。


試合開始は ケアvs大谷でした。
なかなかいい動きをする両者。大谷の挑発もグッドです。
グラウンドでは大谷。ヒザを攻め立てる。
ケアの強烈な逆水平から流れはケアに。
ぶつかり際のケアの蹴りで場外に転落する大谷。
しかし、ここで異変は起こった!
ケアが膝(ヒザ)を押さえてもがいている!!
大谷復帰とともにケアを小島にタッチ。かなりケア痛がってます。なんか尋常じゃない...
大谷は気がそれたのか田中にタッチ。小島vs田中の図式へ
お互いに引かない展開。いい感じ♪
その間にケアはコールドスプレーで膝を治療。

その後タッチして再びケア登場。同時に大谷登場。
最初は良かったが、すぐにケアの膝が悪化。
下半身は全く動けない状態に。やっぱやばいじゃん!!
大谷の顔面ウオッシュを食らいまくり、意地で立って張りあうケア。
しかし、膝を攻められすぐに立てない状態に...

なんとか、小島に交代し、ケアの鬱憤を晴らすように大谷に顔面ウォッシュ!
あーんどイっちゃうぞバカヤロー
小島は元気一杯でした。

しかしこれからが厳しい。
なにせ、小島がフォールを取られて、カットに行こうとするケアだが膝の痛みに耐え切れず、
その場でうずくまってしまう。タッチしたところでまともに動けなさそうだ。
徐々に2対1構造になっていき、小島のピンチが続く。
大谷のスワンダイブで不意をつかれた隙に田中のラリアット!!一回転!!「あ゛ーっ!!」
あまりに強烈に決まったラリアットに決まったと思ったがカウント2!

しかし、小島のロンリーバトルは変わらない。
大谷田中のダブルインパクトぽい体制からのエースクラッシャー(あえて全日なのでそう呼ぼう)から
大谷の斜め45度に投げっぱなしドラゴンスープレックス(けっこうヤバメ)を連発。
なんとか返すコジ。
さらに45度式ドラゴンから大谷のスパイラルボム!!
カウント!1!2!
やっとこさケアがリングに飛び込みカットぉーっ!!!
しかしカットしたままリング上で膝を押さえるケア。
大谷は田中にタッチして後を託し、ケアを場外へ蹴り飛ばした後、自ら場外へ。
二度とカットに入れないよう痛めつけてる様子でした。

そしてリング上は起き上がるコジに対してラリアットを狙う田中!
ロープの反動を利用して小島に猛突進!!
しかしカウンターで小島の「ラリアットォ!!」
空中で一回転!!ものすごいラリアットだ!!
リング上に気づいた大谷だが必死で大谷にしがみつくケア!

小島が右手のサポーターを投げ捨て、ロープに走る!!
意識朦朧の田中が立ち上がったところに「豪腕継承ラリアットォ!!」
田中はまたもや一回転!!
フォール!カウント1、2、3!!

ものすごいラリアットでした。
僕の見た小島のラリアットでは最高級でした。
「豪腕継承」は言い過ぎかもしれないけど、
少なくともハンセンに教わったラリアットは無駄ではないのだと思います。
(あの時から体重の乗せ方も変わってますし...、フィニッシュにしか使わなくなってますし。)
小島は強くなったなぁ。今日は小島は強いって感じました。

かくして
コジケア   11点
武藤アニマル 10点
天龍テンタ  10点
炎武連夢    8点

コジケアは最強タッグ優勝&世界タッグ王者になりました。
なにはともあれ「おめでとう!!」
ただケアの怪我で返還なんてならないよう祈ってます。

んでもって優勝チームコジケアのインタビュー
ちなみにこの時のケアは何も出来なかった自分に対して暗い表情でした。
そこへコジのコメント
このシリーズでよく使ってた英語と日本語交じりのコメントです。
(日本語訳ですw 細かくは覚えてないので。)
「ケア!俺らはプロレスラーだから、時々怪我もする!
 だけどノープロブレム! We are Best Tug Tean!!」
とケアを気遣いつつも元気よく返事。これはケアも嬉しかったんじゃないでしょうか。
あれだけ自分が動けない中で頑張ってくれた上にこの言葉。
僕はちょっと小島を好きになりました。
対してケアはつたないながらも日本語で
「ごめんなさい、こんな、今日、ごめんなさい、頑張ります。」
と、小島のコメントと優勝に喜びつつも複雑な表情でした。
その後にファンに対して小島のコメント
「全日本は僕やケア、荒谷、長井、宮本....がいます。
 僕らが全日本を盛り上げていきます!
 これからも全日本プロレスをよろしくお願いします!」
...感動。
全日本に移籍して初めて「全日本の小島」の意見を聞いた気がする。
名前を挙げた選手に武藤や、天龍の名前は無かった。
全て、これからの全日本を担う選手ばかりだった。
小島はこれからの全日本を背負っていく選手なんだってシミジミ...

全体的にこれからを期待する選手が頑張った大会でした。
個々の試合ではもっと見てて熱くなりたかったとかあるかもしれないけども、
それぞれの試合でこれからの選手たちが負けても何かを残す試合になっていたことは
非常に満足でした。
全日が潰れそうな時、ネームバリューに頼った試合が続いてた中、
新しい全日本が見えてきた気がします。
全日本はこれからです!!!(観戦記終了)