直前までPPVを購入しようかどうか迷ったけど、川田が今まで貯めていたものを確かめる為に、そして川田が全日本の顔になれるか確かめるべく購入を決めました。でも、いつもの事ながら\2000はちょっと高めだと思う。
では、PPV観戦記へ…
第一試合開始時で会場の入りは6割程度。先日のノア武道館に比べると出足は悪いが、普通の武道館の第一試合はこんなもの。
第1試合 シングルマッチ
○平井伸和 vs ×土方隆司
(9分32秒 ロックボトム)
握手からスタート、序盤は腕の取り合いからグラウンドの展開。次第に張り手の撃ち合いからエルボー合戦になるが両者とも当たりが弱い。土方は得意の蹴りから主導権を握ろうとするが平井がこれをつかんで足攻め。
しばらく攻められた土方だが、得意の蹴りから攻撃に転じる。「フッシャーマーン!」のかけ声と共にフィッシャーマンズバスターを繰り出すが時期尚早、カウント2で返される。
しかし、ここから土方が主導権を握る。ロープに振っての水面蹴りでダウンを奪い、起きあがろう片膝をつく平井に顔面蹴り!崩れ落ちる平井に館内がどよめく(カウント2)
決めるとばかりに2回目のフッシャーマンズバスターに移行とするが、これを返されてノーザンライトスープレックス。
エルボーからのロックボトムで平井勝利。
正直土方の力不足が目立った試合でした。平井は可もなく不可もなく、、ですね。ただお客を沸かせた技はありませんでした。
極めて第一試合らしい展開。たんたんと進みました。
第2試合 トリプルスレッドマッチ
愚乱・浪花 vs ×ヤス・ウラノ vs ○Hi69
(6分56秒 スワンダイブムーンサルトプレス)
誰のテーマ曲かわからないけど、ひとつの曲で3人が入場。ヤス・ウラノ、Hi69、浪速の順で入場しました。
この中では浪速が一つ頭でているでしょうか。
試合前3人にレフェリーが握手を求めるが、3人ともこれに応じず、そのままゴング。
最初はKAIENTAI-DOJOの二人が手を組む。2vs1で分が悪いと思ったのか、浪速は姉崎レフェリーに手をさしのべ握手をする。
と、ここで笑いを取って、試合開始。まずHi69が浪速とロックアップの体制に入ると思いきや、ウラノがいきなりの裏切り、Hi69の背中にハンマーを落とす。これを見た浪速がHi69を助け握手。
そして裏切ったウラノに向かっていったHi69の背中を今度は浪速が攻撃(笑)
Hi69は両者に裏切られてちょっとかわいそう。
その後浪速とウラノにエルボーの連打をくらい、ウラノに羽交い締めされた所で浪速の攻撃をかわして誤爆を誘う。(ちなみに3wayなんで同士討ちは存在しないと実況が言っていた。確かに(笑))
ダウンしたウラノをフォールするHi69。しかしカウント1で浪速がカット。今度は浪速がフォール、Hi69がカット、、、、しようとしたが浪速が起きあがってウラノに誤爆(笑)
この後、同じ攻防が続き、結局ウラノは一人で浪速とHi69のエルボーを喰らい続ける(笑)
ウラノがなんとか場外にエスケープ。リング上は浪速とHi69の試合となる。ここで浪速がカニエルボーを狙うが場外に落とされ不発。
その後、首四の字→かけている方に首四の字→またさらに首四の字などのこの試合ならではの攻防が見られる。
最後はHi69がウラノをボディースラム、浪速にコーナーに登るように指示しておきながらロープを揺らして股間をロープに打ち当てる。これで浪速が戦闘不能、邪魔がいなくなった所でHi69がスワンダイブムーンサルトプレスをウラノに決めて3カウント。
笑いを交えた試合だったが、あまり面白くなかったです。
KAIENTAIの2人は、もぅ少し元気な所が見たかった。でもこれからよくなるでしょう。それとHi69はちょっと線が細いかな。
第3試合 タッグマッチ
○田中将斗&保坂秀樹 vs ダブル・アイアン・シーク#1&×#2
(10分33秒 片エビ固め)※ローリングエルボー
先に入場してきたのは田中組。この大会でボール投げをしたのはこの2人でした。このボール投げは唯一昔の全日本らしさを残している所かな。でも、このボール投げ、地方なんかだと結構受けがいいので是非続けてもらいたい企画です。
ボール投げが終わってWアイアンシークの入場。アラビア系の衣装を身にまとい両手を高々とあげて入場。上背もあって結構いい体してます。
両方ともスキンヘッドなんで、実況も分からないで小佐野に聞いています。この前彼方さんが成田大会で分からないと言っていたけど、これじゃ仕方ありません(笑)
いきなり驚いたのは1号が見せた大車輪キック。結構軽快に動きますね。
小佐野さん曰く、1号が飛び技、2号がサブミッションが得意なんだそうです。
序盤はWアイアンシークがクイックタッチで田中を痛めつける展開。田中は体が大きい方ではないので、体の大きな2人に攻められるとちょっと厳しい感じです。
ここまでで5分経過、クイックタッチして一方的に攻めまくるWアイアンシークにくらべ田中組はタッチ1回。
しかし、ここで田中がスウィングDDTから保坂にタッチ、スピアから雪崩式フランケンでペースを掴んだかに見えたが、またもや捕まる展開に。
Wアイアンシーク(のどっちか)が「アラ〜〜!」と叫びながら保坂のラリアットをかわしロックボトム!
そしてまたもや「アラ〜〜」のかけ声と共に保坂に起きあがれ!とゼスチャー。起きあがった所にタックル。
そしてまたまた「アラ〜〜」のかけ声でタックル! この「アラ〜〜」に会場が沸きます(笑)
ペースを捕まれた保坂もカウンターのニールキックから田中にタッチ、その田中が勢いよく出てきて「アラ〜〜」からのランニングエルボー(笑) フラフラになったところに弾丸ラリアットでダウンを奪う。
この辺の気合いの入り方が好きです。
しばらく気合いが乗っていた田中ですが、相手はタッグの専門屋、2人がかりで直ぐにペースを引き戻します。
連携といい、不利になったら直ぐ飛び出してくるあたりといい、結構このタッグはいい感じです。
対角線に田中を振り「アラ〜〜」と叫んでラリアット、振りかえしてもぅ一人がスピアー。保坂がカットに入りカウント2!
その保坂をリング外に落として勝負に出るが、保坂が復帰してロープに飛んだWアイアンシーク(のどっちか)を抱え上げ田中のダイヤモンドカッターとの合体技。
ここで田中が勝負に出てスーパーフライ!カウント2。これは良く返しました。
しかし、この後ラリアットをかわして田中のローリングエルボーが決まって3カウント!
全体的にまずまずの試合でした。Wアイアンシークはまた見てみたいチームですねアラ〜〜(笑)
ここで休憩。全9試合の3試合が終わった所で休憩と言われても、正直疲れてないよって感じですが(笑)
PPVでは武藤と川田のインタビューが流れます。
武藤には、新日本を辞めた理由は?についてのインタビュー
「去年くらいから新日本のプロレスの形態が変わってきた。その辺に納得いくかいかないか考えさせられた俺がいる。全日本に去年上がっていて快適だった部分もある。レスラーは存在価値が重要。全日本に上がった時の方が良かった。新日本だと先月のドーム(1.4)だって、5試合目くらいに(自分が)ポッポッっている現状がある。新日本はみんなが違った方向を押し上げている。隣に3人くらいで同じ方向に重そうに押し上げている奴らがいる。手助けしたくなるじゃないですか。」
三冠を防衛した後のプランとして海外遠征の考えがあることもコメントしていました。
川田には、三冠戦についてのインタビュー
「やっとたどり着けた。前回は向こうのペースに巻き込まれたので今回は自分の色を出していきたい。」
第4試合 タッグマッチ
奥村茂雄&×本間朋晃 vs ○S・ウイリアムス&M・ロトンド
(10分5秒 片エビ固め)※デンジャラスバックドロップ
まずバーシティーの入場。こんな早い時間にウィリアムスが登場して奥村と本間と戦う事に少し寂しさを覚えつつも試合開始。ゴング前にバーシティーが仕掛け奥村らを場外に落としこれを追うが2人は直ぐに戻ってバーシティーにトライアングルマーク。館内が一瞬沸きます。
でも、いざ試合が始まってみると殆ど良いところなし。奥村も本間もキツイ言い方だけど、まだまだですね。
ウィリアムスとロトンド相手だとかなり荷が重かったように思います。本間はエルボーやチョップに少し遠慮があるように思う。技の受けっぷりはインディーらしくていいんですけどね(笑) この日も場外鉄柵に打ち付けられる時に対角線に置かれた有刺鉄線に突っ込むかの如く一回転して突っ込んでました(笑)
噂の奥村のエクスプロイダーはそんなに悪くありませんでした。これは秋山と比べると流石に見劣りしますが、普通に使う分にはいいと思います。
試合は少々やっつけ仕事気味にバーシティーが本間をダブルインパクト→奥村を分断→本間をドクターボム→殺人バックドロップで決めました。
ウィリアムスは意識的に本間の技を受けない様にしてたのでしょうか。正直、奥村&本間に良いところなし。かなわないまでも頑張ったとの印象を与えるくらいの何かが欲しい所です。
第5試合 シングルマッチ
○ケンドー・カシン vs ×宮本和志
(2分47秒 腕ひしぎ逆十字固め)
カシンの入場でいきなり盛り上がる館内! ブーイングは無く大歓声でカシンを迎え入れました。
対戦相手の宮本は入場曲もなく、花道も使わずカシンの入場時に通路からリングイン。若手とはいえ花道から入場させてやりたかった。
宮本は結構いい表情していますね。体も大きくなっているし、今後ヘビーとしてやっていくのも可能だと思います。
ただ試合が始まってすぐに気がついたけど、腹がブヨブヨしています。森嶋程じゃないけど、ちょっと彷彿させるものがあるので注意が必要です。
さて、試合開始。
カシンが差し出した手を無視してエルボーを連打する宮本。コーナーに追いつめて対角線に振ってのジャンピングエルボー!
もう一度対角線に振ると思いきや腕を取ってカシンを一回転、そして自分も逆に一回転、よくジョニー・スミスがやるやつです。
尚も攻める宮本。コブラクラッチにとらえてそのままスウィングして放り投げます。
ここまで余裕で受けきったカシンが反撃。カウンターのキックからネックブリーカードロップ、そしてキャメルクラッチ、グラウンドコブラで攻め込みます。
この後、技を解いて立ち上がろうとする宮本に上から蹴りつけるカシン。宮本が声を挙げて気合いを入れながら立ち上がり、チョップ合戦からエルボー合戦に、館内盛り上がります!
しかし、ここでカシンが前からの急所蹴り!股間を押さえる宮本、歓声の中からブーイング起こった瞬間、素早い動きで飛びつき腕十字!
少しロープが近いか、と思いきやカシンが右手で腕をロックしておきながら宮本の左足をたぐり寄せ、ロープブレイクさせません。この辺が巧い!
宮本は一瞬でタップ!! しかし尚も締め上げるカシン。ゴングが乱打乱打乱打!!!
そこで登場が我らが渕正信大先生!
尚も宮本の腕を放さないカシンに伝家の宝刀フィストドロップ!!! もぅ場内大盛り上がりです!
やっと宮本の腕を放し起きあがるカシンに渕がトーキック、そして低くて早い渕式バックドロップ!!
カシンは一回転するも意地で直ぐに起きあがり渕に突進、しかしこれをフロントネックで抱え込む渕。場内を少し見渡す様にしてまたもやバックドロップ!!
もぅ渕劇場は最高潮!! カシンも流石に2発喰らっては直ぐには立ち上がれず、頭を抑えてダウン。渕はそのカシンの頭に片足で乗っかり、ここでまたもや場内大歓声!
フッチーチャチャチャに推されて尚もバックドロップに行こうとする渕、しかしここでカズ・ハヤシ乱入、渕に攻撃を加えます。ニールキックを決めて渕を場外に落とした後、マットを這い蹲るカシンに握手を求めますがカシンはこれを拒否。カズ・ハヤシを突き飛ばして一人で退場していきました。う〜ん流石カシン。
感想としては、まだまだ宮本にカシンは荷が重いかなと、、、、。
まぁ、この試合は実質、カシンvs渕の試合でしたね。いよいよ来シリーズから渕復帰か?
ここで2002チャンピオンカーニバルの参加レスラーが電光掲示板で発表。
当然ながら小島と武藤の名前が出たときは盛り上がっていました。
他に目新しい選手の名前はなし。
そして馬場元子社長のご挨拶。王者の魂のテーマで入場。
少し感極まって言葉に詰まるシーンもありましたが、内容としては創立30周年記念大会の日程と名称の発表。
「王道30 ジャイアントバトルイン武道館」
1st Battle 7.21 2st Battle8.30 3st Battle8.31 Final Battle10.27
いずれも会場は日本武道館です。
第6試合 6人タッグマッチ
安生&嵐&×荒谷 vs ○バートン&スティール&ハインズ
(17分22秒 ラストライド)
今回外国人は大したカードが組まれてませんね。まず入場してきて初めて髪を染めたスティールを見た。結構雰囲気がかわるもんですね。
なんか、この前のノア武道館の丸藤vsゲレーラの時もそうなんだけど、一つ前の試合で盛り上がってしまうとその後に行われる試合は気が抜けるというか、あまり集中出来ないですね。
会場にいたわけじゃないからわからないけど、なんとなくどーでもいいや的な感じで見てしまいました(^_^;)
その中で印象に残ったのが日本人チームによる合体ムーンサルトアシストですかね。ハインズの頭と足を持って持ち上げた所に荒谷のムーンサルトが落ちてくるという技でなかなか凄かったです。でも6メン限定の技なのが残念ですが(笑)
ま、そのくらいですかね。
最後はバートンが荒谷にゴールデンレフト、Feel the powerからのブレーンバスターは返されたがパワースラムで切り返しスティール、ハインズに寄るスーパーフライ&バートンのエルボー→ラストライド、で3カウント。
荒谷はまずまずって感じなんだけど、今ひとつと感じるのは何故だろう?
体は大きいし、動けるのに印象に薄い。どうしてでしょう?
第7試合 特別試合
○太陽ケア vs ×長井満也
(17分23秒)※ハワイヤンスマッシャー
この大会でメインの次に注目していたのがこの試合。
それでは、試合へ
まず長井が入場、本日はのぼり一本。続いてケア入場、やっぱりたくましく見えます。
長井はコール時から叫んで気合い十分。この試合への意気込みが感じられます。
試合開始のゴングが鳴り、まもなくロックアップ、オーソドックスな試合序盤です。程なくして試合が動きます。ケアがタックルで足を取った所長井が延髄気味の顔面蹴り、そしてバックを取って強引なジャーマン。コーナーにつめてミドルキックの連打から足を取ってペースを掴みます。膝十字をエスケープされると足を取って膝へのニーリフト、ローキックからロープに足をかけて、その足へのドロップキック→足へのエルボードロップ。徹底的に足攻めにでます。
ここでケアが場外にエスケープ、長井がこれを追うが逆に鉄柵に振られてしまいます。場外鉄柵へのギロチンでケアペース。この辺でペースを自分に持ってくるところはケア急成長の後でしょうね。ただ序盤の足攻めが効いているので技を出したあとがきつそうです。
試合は中盤、長井が奮起してケアと壮絶な張り手合戦。このような打撃合戦になってもケアは負けていない。打撃の得意の長井がダウン。ケアの成長ぶりを改めて見た気がした。
長井が反撃に転じたのは、コーナーセカンドからの体重の乗ったニーを繰り出したあたり。これでケアは一回転。長井はミドルキック2連発からジャンピングニー、ケアが向かってくる所をキチンシンクでカウンター取ると、走り込んでのニーリフト!! これはズバッと入った!フォーール、これをカウント2.5で返すケア。
ここがチャンスと攻める長井。キャプチュードで投げる。そしてロープに走った長井、しかしこれをケアがフランケンシュタイナーで返そうとしたが、長井の体制が不十分で丸め込めない。長井は後ろに崩れるように倒れたがこの時左膝を痛めたらしく、直ぐに膝を押さえて動きが止まってしまった。
これを見てすぐさま長井の左膝に照準を定めるケア、膝十字→エスケープからリバーススプラッシュ(カウント2)→ミドル、ロー、後頭部蹴りの三段からハワイヤンスマッシャーを狙うが、これは長井がエルボーで脱出。
着地後ラリアットを狙って突進してくる長井をかいくぐりコブラクロー。これは長井が前方に投げる形で振りほどくがケアがトラースキックからジャーマンを狙う。これを長井が返して膝十字。なんとかケアエスケープ。張り手合戦からスピンキックでダウンを奪う長井、ここがチャンス!ハイパーニー空牙を狙う、、、、がケアがこれを対空ドロップキックで迎撃!腹を押さえながらも何とか気合いで立ち上がる長井にケアはコブラクラッチ、そしてコブラクラッチスープレックス!!!
長井は脳天から真っ逆さまにマットに突き刺さる! もぅ口からは泡を吐いている長井、これで終わりだと思ったがカウント2.9で跳ね返す!! 館内大盛り上がり。
しかし、最後はハワイヤンスマッシャーでケアの完全勝利。
かなり内容の濃い、イイ試合でした。長井の頑張りが好勝負を生んだ、そんな試合でした。
しかしケアは成長したなぁ。自分は長井を応援しているので、是非ともこの試合で勝ってもらいたかったがケアの壁は想像以上に厚かった。結果的に負けたけど、気迫が全面に出ていて見ていて気持ちがいい試合でした。
第8試合 シングルマッチ
○天龍源一郎 vs ×小島聡
(17分56秒 片エビ固め)※垂直落下ブレーンバスター
小島は左目の部分があいたマスク(と言うかお面)をつけて入場。ちょっとエヴァに出てきた使徒みたいです(笑) 場内はブーイングも無く、小島大歓迎の雰囲気でいっぱいです。
天龍はいつも通り、淡々とそれでいて威厳たっぷりの入場。
試合開始前から小島の表情がイイ。天龍から一瞬も目をはなさいで睨んでいる。
まずロックアップから小島が天龍をロープにつめる。離れ際にチョップを放ち挑発する小島だが、天龍は落ち着いてチョップされた部分を払う仕草を見せる。
今度は天龍が小島をロープに押し込む。レフェリーのブレイクにゆっくりと離れる天龍、その天龍を警戒してガードを外さない小島。この一連の緊張感ある動きだけで、館内が盛り上がります。
3度目のロックアップで天龍が小島をコーナーに押し込み、チョップ6連打!
この後天龍から驚くべき技が! なんとモンゴリアンチョップ!
かつての盟友天山の技を出してきた。館内からはシューも巻き起こる。これに対し小島はエルボーで逆襲、天龍を場外に落としてトペスイシーダ!佐野ばりの見事なトペでした。
リングに戻っても攻め続ける小島。サマーサルトプレスから首四の字と攻めるが、天龍が脱出。ボディースラムで叩きつけておいて「シュシュ」から手刀を落とす。そう、これも天山の技だ!
ここで5分経過。場内の野次に「うるせぇ馬鹿野郎テメー」と返すコジ。全日に来てもコジはコジだ。
天龍が対角線に小島を振りランニング逆水平。そしてグーパンチ、、、、、チョップ、、、、グーパンチ、、、チョップ、、グーパンチ、チョップ、グ-パンチチョップグ-パンチチョップグ-パンチチョップグ-パンチチョップ!!
凄い連打連打連打!
しかし、小島はこれを全部立って受けて見せた。そして天龍のラリアットをかわしてコジマカッター。
エプロンにいる天龍に場外へのコジマカッターを繰り出す。リングに戻り場外の天龍へプランチャー慣行、しかしこれはかわされ逆水平の反撃をくらう。しかしリングに戻ろうとエプロンに立った天龍の膝にコジマのラリアットが炸裂!崩れながらもリングに戻る天龍。ここが攻め時とばかりに対角線に振ってのエルボー→いっちゃうぞバカヤローエルボー!(天龍カウント2)
天龍はカウンタの逆水平から延髄切りで反撃、WARSPで締め上げる。サッカーボールキックからバッファロースリーパー!今日の天龍はとことん天山の技を使う!
尚も天龍はスパイダージャーマンからエルボードロップで攻める。これをカウント2で返されると強烈な往復ビンタ、ビンタ、ビンタ!
小島ふらふらながらエルボーで反撃→みちのくドライバーU!
腕を固めてのネックブリーカーから世界一のラリアット(自称)を狙う小島。しかしこれを天龍が両手で完璧にガード、そして強烈すぎるグーパンチ!
小島大きくのけぞる! その頭を引き寄せて天龍がブレーンバスターの体制、垂直落下だ!
意地で起きあがる小島、レフトハンドのラリアットを狙う天龍。天龍が走る!その瞬間小島がダッシュ、世界一のラリアット(自称)が一瞬早く天龍をとらえる!(カウント2)
そして自らロープに走り渾身の世界一のラリアット(自称)を天龍に打ち付ける!汗がミストになって飛び散り天龍が大の字!「1.2.スッ」返す天龍!ドドドドドドッ(重低音ストンピング) 両者とも凄い!
天龍を引き起こす小島、その手を振り払ってグーパンチを打つ天龍、負けじとチョップで返す小島、両者激しい打撃の撃ち合いを展開、場内大歓声!最後は天龍のチョップに小島ダウン。
起きあがる小島と尚も打撃の撃ち合いをする。そしてグーパンチからのパワーボム!カウント2.5。
小島は気合いで立ち上がり武道館の天井に向かって言葉にならない声で叫ぶ!しかし3歩歩いた所でダウン。
これを見て天龍が止めとばかりに垂直落下ブレーンバスターを繰り出し3カウント。小島は遂に力つきた。
とにかく試合が素晴らしいの一言。これ程気迫の伝わる試合はそうはお目にかかれないと思う。
勝った天龍も負けた小島も素晴らしい。いい試合と言うのは綺麗な試合だけじゃないと言うのを実感した試合だった。
第9試合 三冠ヘビー級選手権試合
王者:武藤敬司 vs 川田利明:挑戦者
(23分37秒 パワーボム)
まず、スタン・ハンセンPWF会長がサンライズにのって入場。認定書を読むのに花道を歩いてくるのはこの人くらいなものでしょう(笑)
続いて挑戦者川田利明の入場。花道を歩くその目はリングだけを見つめている。
続いてピアノのイントロが流れ王者武藤敬司入場。館内はブーイングもなく、大武藤コール。
入場してきた武藤を見て改めて思う。恐ろしいほど絵になる男だ、と。
両者のコール。川田のコールには黄色の紙テープがリングを包む。武藤のは川田に比べるとそれほどではない。
川田のコールが起こる中、午後5時34分ゴングが鳴った。
バックの取り合いから試合は始まる。川田も武藤もじっくりとグラウンドで攻めていく。
武藤がキーロックに取れば川田は弓矢固めにとる。
5分経過、ここで試合が動く。バックの取り合いから川田が延髄切り、これを喰らった武藤はよろめきながらもシャイニングウィザード! しかし川田はこれをキッチリガード、逆に顔面蹴りを狙うがこれを武藤が払いのける→立ち上がろうとする川田に低空ドロップキック。
続けて武藤がスペースローリングエルボー→フェイスクラッシャー→フィラッシュニングエルボー。
続けてブレーンバスターに行こうとする武藤を川田が膝蹴りで反撃、逆にブレーンバスターで投げる。しかし武藤は直ぐに立ち上がりシャイニングウィザード!
川田はモロにくらい、意識朦朧としながら立ち上がり場外にエスケープ。
この姿を見て武藤が吠えながらいつものポーズ。場内から多少のブーイングが起きる。
場外の川田を追った武藤が椅子を持ち出し京平と一悶着。結局椅子攻撃は諦め川田をリング内に入れる。
ここから武藤は徹底的な膝狙い。セカンドロープから、サイドから正面から、ダウン状態の相手にも低空ドロップキック。そしてドラゴンスクリュウー→足四の字→しかし、これは蹴りで脱出。
改めてミドルキックに行く川田。しかしこれを取ってドラスク! しかし痛みを堪えて立ち上がる川田、武藤にランニングハイキック→ジャンピングハイキック! 武藤ダウン!無理矢理起こしてデンジャラスバックドロップ!起きあがった所に串刺しキック、そして2発目のデンジャラスバックドロップ!川田怒濤の攻撃カウント2。
川田がパワーボムの体制に入る、武藤堪える。ロープに走って帰ってきた川田をフランケンでとらえる武藤。
両者立ち上がってチョップの撃ち合いから川田が武藤のストマックを蹴ってあびせ蹴り。川田が98年ドームの三沢戦で見せた戦法だ。
この後川田がタックルに行った所を膝蹴りで返す武藤、形勢逆転。
ドラゴンスクリューから低空ドロップキック、そしてもぅ一度ドラスクを決めてから足四の字。武藤の黄金パターンだ!
大声をあげて苦しむ川田、なんとかロープエスケープで逃れる。
川田がバックドロップを狙うが武藤が空中で反転、川田をカバーカウント1→川田が起きあがった所にシャイニングウィザード!
カウント2で返す川田。武藤はまた低空ドロップキック、川田「来いオラ!」と吠える。ここで計5発喰らいダウンする川田。ダウンしていても飛んでくる低空ドロップキック。やっと起きあがった所にシャイニングウィザード!
カウント2で返す川田。川田も蹴りで反撃するが、武藤の低空ドロップキックに止められてしまう。そして、またもやシャイニングウィザード!!今までで一番いい角度で入った!
攻め時と見た武藤、ムーンサルトプレスで勝負に出る。川田意地でカウント2で返す!
武藤が最後の止めとばかりに打ったシャイニングウィザードを川田がブロック、反撃に転じる。場内川田コール。
ジャンピングハイキック2連発から垂直落下ブレーンバスター!武藤カウント3ギリギリで返す。場内大興奮。
川田がパワーボムの体制に入るがこれをリバースで返す武藤、すぐに起きあがってキックを打つ川田、これをキャッチしてドラゴンスクリューにとる武藤、それでもすぐに立ち上がってジャンピングハイキックを放つ川田、この足をブロックし払いのける武藤、それならばとロープに飛んでラリアットを放つ川田!この一連の攻防に武道館のボルテージは最高潮に!
ダウンしている武藤を起こして必殺のパワーボム!これをカウント2.5で返す武藤!地鳴りがする日本武道館。
もぅ一度パワーボムの体制に入る川田、堪える武藤。かかと落としからもう一度持ち上げる。しかし持ち上がらない。
試合時間25分経過
このコールが合図かのように川田突進。強烈なハイキックから渾身の延髄切り!そして早くて鋭いデンジャラスバックドロップ!!!超高角度!
しかし、武藤は最後の力で起きあがりシャイニングウィザード!!!!!!
凄い、凄すぎる攻防!
両者ダウン。武道館大歓声!
先に起きあがったのは武藤。ロープに走るが川田はこれをカウンターの顔面蹴りで返す!
起きあがった所にまたも顔面蹴り。大の字のまま崩れ落ちる武藤!
ここで川田が大声で「ア゛ーーーーーーーーーーーー!!!」気合いを入れる!
パワーボムの体制に入る。川田はこの技で最後決めるつもりだ!
持ち上げたーーーー!止めたーーーー!落としたーーーー!!!
三冠パワーボムだ!!
過去三沢と言うもう一人の天才にしか出した事のない技をここで出した!!
武藤は頭が突き刺さったまま動けない!カウントに入る川田。しかし武藤は返した!
カウント2!
尚も攻める川田。武藤を起こしてジャンピングハイキック一閃!
喰らった武藤が武道館の天井に向かって言葉にならない声で叫ぶ!
その武藤に川田はストマックキック。そして最後のパワーボム!!!
カウント3!!!
渾身のパワーボムで、川田がベルト奪還に成功した!
試合後花道を引き揚げる武藤に大武藤コール!
フラフラになりながら退場した武藤だが、思う存分プロレスが出来て幸せだったのではないだろうか。
そして、勝敗を抜きにして素晴らしい試合を見せてくれた事に感謝。
全日本コールの起こるなか勝利者インタビューに応えた川田
「やっとベルトが全日本に戻ってきました。僕の気力が続く限り全日本の顔でいたいと思います!久しぶりに言わせてください。これも全日本プロレスです!」
このインタビューは川田ファンとして嬉しくて仕方ない。
今日が川田全日時代のスタートだ。
試合後の武藤のインタビュー
「試合の組み立てが失敗。川田は凄かった。」
「明後日入団発表する。」
「俺が全日本プロレス入団したら、新日本プロレス、ノア、ZERO-ONEに宣戦布告だよ!」
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