2003年1月24日 闘龍門JAPAN
富士川町総合体育館大会観戦記 |
観衆:705人
え〜と、毎度おなじみの地方大会ゲリラ観戦記でございます。
よくよく考えたらこの3年ほどの間で見に行った団体は、全日本プロレスとノアだけ。
大学時代はできるだけ多くの団体を見ることにしていたけれど、田舎に戻ってからは近くに来るのは全日本、新日本、ノアだけ。他の団体はわざわざ東京とかまで出なければならないため、あまりいかなくなっていました。
そんなところに職場の先輩が闘龍門JAPANの自由席\2000の割引券を持ってきてくれたのでこれは見に行かなくてはいかんな、と。
私の大学時代には闘龍門はまだ存在もしなかったので実は初めてなんですよ。
しかし富士川町なんて人口20000人にも満たない町に来るなんて、今をときめく団体なのに凄いことですよ。
さて、平日の6時半開始、しかも離れた場所ということで不安ではあったのですが、会社が引けた後急いで車で飛び出しましたが、渋滞にはまってしまって、予定の時刻を過ぎることが明白になってしまいました。闘龍門のお楽しみは試合開始前の入場シーンとMC。大きく時間に間に合わないようならあきらめようかなと迷いながらも、何とか10分遅れで到着。しかも試合は運良くまだ始まっていないとのことでした。
そんな時間なので2000円のチケットはもちろん売り切れ、仕方なく5000円のリングサイドを買いました。ノアなら7000円の特リンを買うんだけど。。と思いながら中に入ってみると、人がすくねえ。人口が少なくて、山の中にあるから仕方がないのかもしれないけど、南北4列、東西6列。しかも6割くらいの入り。さすが地方(苦笑)。おかげで私の席はリングサイドにもかかわらずなんと2列目。こんな前に座ったのは初めてだよ〜。しかもチケットを見ると\7000の刻印が。これは得をしましたかな。とういことで、まもなく試合が始まったのですが、カードを確認すると、いきなり1試合め
からマグナムTOKYOだ!!遅れなくてよかった〜。。
音楽がかかって、マグナム入場。しかし、この体育館なんと冷房がかかってない。その寒い中をいきなりノリノリで入場してくるものの、いかんせん地元のおじちゃんおばちゃんどう盛り上がっていいのかわからない様子。しかしふと見ると最前列の女性が数人マグナムの踊りに合わせて踊ってる。これが有名な追っかけギャル隊だ〜〜〜。本当、こんな地方までご苦労さまです。とにかく今日はこの1割くらいであろう闘龍門を知っている観客と、プロレスが来るとしか聞いていなかったであろう地元の人との対比が面白かったです。
そしてMCですがマグナムいくなりかましてくれました。
「寒い中お前らこんな暖房のない体育館の中で盛り上がってね〜な〜。しっかし、今日は人少ね〜な〜。
東京からわざわざ大スター様が来てやったんだぜ。今日は2〜3分しかでね〜からよろしくな」
てな感じでなかなか受けてました。そして昨日の後楽園大会でM2Kが再結成されたことを簡単に説明してました。まあ、ここに来ている人の大半はなんのことかわからないだろうけど。
対するのはその昨日結成されたというM2Kからドラゴンキッドと三島来夢。なつかしのキックボードでの入場です。
さて、試合ですがいきなりマグナム飛ばします。2〜3分といっていたはずなのにがんばるがんばる。
いきなりのすばやい展開からドロップキック、SSDのような技と畳み掛けて会場を暖めます。
対してドラゴンキッドも人間技とは思えないような複雑な飛び技をかまして驚嘆の声を上げさせます。
場外乱闘も柵がなくて目の前なので凄い迫力。これほど凄い第一試合見たことないというくらい白熱してました。これは熱狂的なファンがつくのもわかるな〜。
と、すんげ〜盛り上がったところでマグナムが乱戦の中レフェリーをボディスラム。即刻反則負けを宣せられてしまいました。せっかくの試合がもったいないと思いましたが、まあこれだけ色々見せてくれれば試合自体はかなり満足ですね。やっぱり若さよいうか躍動感がメジャーどころとは大きく違いましたね。ただもの凄いような技をやっている割にはあまりダメージがなさそうなんでこのあたりはウェイトの差というものもあるんでしょうか。
ちなみに私はこの後ほとんど誰が誰かわからない状態で、技の名前もわからないため記憶違いも多々あると思いますがご容赦下さい(笑)。
第1試合
○ドラゴンキッド&三島来夢(5:18、反則)×マグナムTOKYO&横須賀亨第2試合
トリプルスレッドマッチ。噂のストーカー市川登場です。
さすがにあのテーマであのかっこで入場すると地元のおっちゃん達にも受けてました。
対するはK-nessとDON FUJIIです。もちろんこの試合のお楽しみはストーカーいじめ。
この試合は闘龍門のファミ悪といった位置づけですが、動きがすばやいので見ていて楽しめます。
しかし、FUJIIはタイツといい佇まいがなんとなくラッシャーに似ているような。
あとサイドストーリーとして着ぐるみゴリラ(?)の取り合いがあるようで、今はK-nessがかっているようですが、このゴリラ、身長は選手の半分ほどしかありませんが凄く身が軽い。
中には子供が入っているのかと思いましたが、試合途中ではなんと場外に向けてケプラーダを発射。本当に中身は何者なんだ??
試合はお約束といおうか、K-nessがボディスラムで抱え上げたところいきなりゴング。
観客がきょとんとする中、恐怖のためギブアップ負けだって。あのな〜。
試合内容は面白かった(もちろんギャグで)のでいいか。まあ、これもプロレスですからね(笑)。
なお、試合後のMCにてK-nessが次回来るときまでにゴリラに踊りを覚えさせるそうです。期待してましょう。
○K-ness(3:54 恐怖によるギブアップ)FUJII、×ストーカー市川
第3試合
そういえば私が闘龍門を見に来た理由は今シリーズからT2Pが解散の運びとなったので、JAPANの大会でもT2P勢が見られるようになったというのもあります。やはりJAPANメンバーも魅力的ですが、少しボリューム感に薄かったところもあったのでいきなり陣容が厚くなった感じです。
ということで、あまりにも早い展開にパンフレットもついていけないのか、T2P勢の紹介は一切なし。しかし、今回ミラコレを含めたフルメンバーがほぼそろっているので本当お得な感じです。
第3試合はそんなT2P勢から、ロイヤルブラザーズVSイタコネ。
しかし、プロレス雑誌は一通り目を通しているけど誰一人名前を知らないな〜(苦笑)。
ロイヤルブラザーズはアンソニー森&岩佐。アンソニーのかっこを見た隣のおばちゃん、「あんな格好で試合をやるのかね?」。そりゃそうだ。格好だけ見ると、まるで小学校の学芸会に出て来そうな王子様スタイル。ちっとやりすぎでねえかい?
対するイタコネはコンドッティ修司と“brother”YASSINIというらしい。しかもアナウンスによると、コンドッティ様は地元富士市の出身らしい。いや〜地元の選手がいると嬉しくなりますね。
今度から応援しようと。
なお、試合はJAPAN勢に比べるとジャーべという見せ場があるものの、やはりこういった地方ではわきにくい部分が大きくて、後半華麗な技が出始めてからのほうが盛り上がりました。
試合は地元コンドッティ修司選手がテキサスクローバーホールドの変形のような技で見事勝利。拍手でたたえられてました。しかし、地元ならもっとお客さん入ってもよさそうなもんだけど。。
○コンドッティ修司&“brother”YASSINI(9:42 ギブアップ)アンソニー森&×岩佐卓典
第4試合
こんな地方大会にいきなりビッグプレゼント。なんとUドラゴン校長参戦です。
パンフの印刷されたカード表では第4試合は特別試合として空欄になっていたけれど、ここにドラゴン校長が出ると最初に発表があり、さすがに一番沸いていました。
入場も半分くらいの観客が花道に集合。人気が違います。
対する相手はロイヤルブラザーズからヘンリーV世菅原という王様のコスプレ選手で、ぱっと見、見事にミスマッチ。まあ校長のスパルタ教育でも見学しますか。
さて試合はというと、なんとこの試合が最初の試合から見て初めて手四つからの開始。
いままで色々試合があったけれど、なんか落ち着かない部分を感じていたのは、どの試合も動きは激しいんだけど、いきなり殴りかかるとかドロップキックとかから始まっていたんで、そういうところにあったのかと感じました。
そして、凄く自由にやっている感じがあったけれどなにか重みというか、そうしたものが必要だと思っていたところでドラゴン校長。やはり風格が違います。
試合内容は全く飛んだり跳ねたりということはないのですが、基本に忠実な足殺し、フォールの連続からの体力消耗など、まさにプロレスのお手本のような試合。菅原選手はなすすべもないくらいに敗れましたけれど、こうした経験は将来大きなものになるでしょう。
若手がのびのびと試合をやるなかにも、校長がこうしたところでびしっと締めている。闘龍門の強さの秘密があるような気がします。
○U.ドラゴン(6:53 ドラゴンスリーパー)×ヘンリーV世菅原
休憩。
試合を終えたU.ドラゴン校長がそのままグッズを買った人にサイン回を開いていました。
私はパンフにサインしてもらったけど、パンフレベルのものでサインしてもらえるのは嬉しいです。
第5試合
お待ちかね。CIMA登場(パートナーはもちろんSUWA)。
各所で非常な人気のCIMA、生で見るのはもちろんこれがはじめてです。対する相手は堀口&斉藤。いまいち地味な感があるチームですが、試合前のMCでは堀口が「ピンチの時はH・A・G・Eと掛け声をかけろ!」と分けのわからん口説。うんHAGE?そう、堀口はかなり頭がきかかっていました(笑)。
さて、C-MAXの入場は派手。とはいっても、やはり田舎、いまいち盛り上がらん。やはり地方大会は試合で魅せるしかありませんね。
さて試合ですが、なんかC-MAXは他の選手と格が一つ違う感じがしました。今まで出てきた選手は凄い技をかけるんだけど、相手もよく知った相手だからこそ受けられるんだろうな〜、といった感じを持ちましたが、C-MAXの選手は多分手合わせのないような相手でも普通に試合ができそうな確実性を感じました。まあそこが経験の差なんでしょうが。
この体育館は半分を仕切って使っていたのですが、CIMAが場外乱闘で反対側の空いてるところへ相手を連れ出して遠くで戦っていたのでみんなそっちに目がいってしまって面白かったです。
で、CIMAですが、私の感想はよく動く選手だな〜と。しかも余分な動きがなんと言うか、派手。
なんかせわしないというか、落ち着かないというか。今日の試合ではその魅力の一端は見えたと思いますが、物凄い非凡さというのは残念ながら見えませんでした。これは今度見るときに期待したいです。
試合後のMCではCIMAがまた来てくださいとマイク。今闘龍門ではC-MAXがベビーなのか?
○CIMA&SUWA(14:50 マッドスプラッシュ)堀口元気&×斉藤亨
第6試合 メインイベント
さて、メインイベントですが、ここまでマグナム出て〜の、校長出て〜の、C-MAX出て〜の。さて誰が残っているんだ?と思ったら、T2P、イタコネのミラノコレクションAT、相手はM2Kの望月が残ってました。なんかいつの間にか凄く層が厚くなったな〜。
こうして第1試合からメインまで満遍なくメインイベンタークラスを出せるのが強みですね。
まずは昨日復活したばかりというM2Kの望月のMCから。しかし、望月なんつ〜寒〜いマイクじゃ。。
まず構成員と着ているジャンパーの由来を一人ずつ語っていって、、どう反応していいかわからん。
もしかして、東京のファンはあの寒さを楽しんでいるとか?
んで対するイタコネ、イタリア国旗を振りながら入場。派手です。特にミラコレは体もあり、華もある感じなのでもう少し力をつけたらストーリー展開がさらに面白くなるでしょう。
また、2月のディファカップにUドラゴンと組んでの参戦が決まったYOSSINOにも注目してみました。
で、そのYOSSINO、なんだか細い。上半身はそれなりに鍛えてあるものの、腰が細いんで、なんか非常にアンバランスなひょろひょろさを感じます。ついでに実力的にどのクラスにあるのかわからないのですが、複雑な関節技を決めていました。
試合は一進一退の攻防で、特にイタコネ勢のジャーべは唸らせるようなものが多く、非常に新鮮でした。また、対する望月はやはり蹴りの重さが違い、ここで初めて重い、という攻撃がみれました。
最後は分断分断の後望月の延髄斬が決まってボクサーとかいう相手からピン。
終了後のマイクは「ベビーかヒールかわからないけど、やられたらやり返すの信念で行きます。」
との寒〜いマイク第2弾で締めてました。
そしてそのままM2Kは居残り、即席サイン会。何にでもサインOKだったので、半分くらいの客がサインをもらって帰り大満足。私もパンフが選手のサインで一気に埋まりました。こういうところは上得意のファンクラブ会員にばかりサービスをしている某団体もみならってほしいですね。
○望月成晃&新井健一郎&セカンド土井(11:17 延髄斬り)ミラノコレクションAT&YOSSINO&×B.ボクサー
さて、初めての観戦でむっちゃ長くなりましたが、感想はやはり面白い。熱狂的なファンがつくのもわかるな〜と思いました。とにかく、第1試合からメインまでレベルがそんなにかわらない試合がノンストップで続くので非常に心地よいです。はっきりいって地方大会でこれだけのレベルの興行を提供できる団体はそうはないでしょう。
あと感じたのは地方では下手なアングルやストーリーを導入しても誰も知らない。必要なのは試合でいかに観客を乗せていくか、闘龍門で言ったら華麗な技を見せるかですね。この点では今回十分なものを見せてもらったと思います。
ただ、問題はやはり客の入りですね。まあ今回は場所が悪い。とは言っても知名度のある選手がいないことにはやはりこういう田舎はきついですね。今は若い選手が多くてギャラもあまりかからないだろうけど、5年10年とたっていくうちに地方周りでは厳しくなってくるかもしれません。
(ちょうど今のみちのくのように)
まあ当面は東京地区での人気で安泰でしょうからそのうちにうまい興行システムを開発する必要があるかもしれません。
色々と書きましたが今日のベストバウトは第1試合。それもドラゴンキッドの動きの凄さに驚きました。次回は・・・ここで試合があるかどうかはわかりませんが、是非とも一度聖地といわれる後楽園ホールで見てみたくなりましたね。