2005.8.28
PRIDE GP 2005 さいたまスーパーアリーナ大会PPV観戦記 |
観衆:47629人
PRIDEミドル級GP2005決勝ラウンドPPV観戦記です。
結果を載せていますので、フジテレビの放送を見る人は下記を見ないようにしてください。
場内アナウンスで流れたように、昨年さいたまスーパーアリーナ最高動員だったPRIDE GP2004決勝とタイ記録の47,629人とのことです。
その自信からか、放送中や休憩中にクレーンカメラを縦横無尽に稼働させ、会場をくまなく写しますがちゃんとお客さんは入っていたようです。ただ、アリーナ席の通路や空間を見るとまだ限界の席の敷設ではないような気がします。
また、クロアチアからもミルコ・クロコップ大応援団が大挙して、おそろいのクロアチア国旗の柄で揃えた面子が固まってすわっていました。
前回のミドル級GPもそうでしたが、シウバvsランペイジという当時の黄金カードのセミにノゲイラvsミルコを同興行内でぶつけて来るというドリーム・ステージ・エンターテイメントの勢いを象徴するようなとんでもない編成を組んできましたが、今回もそうでした。
メインがどうなるかわからないとはいえ、ひっぱりにひっぱったヒョードルvsミルコ戦という観客の疲労をたっぷりと溜めること必死のカードをまたもセミに組んで来る。一瞬、今年のノアドーム大会、メイン三沢vs川田、セミ小橋vs健介が頭をよぎりました。
会場設備も凝りに凝っていました。選手のでて来る二つになって開く大型スクリーンから男だ! の指のモニュメントが現れて、ゆっくりと天井に登っていき、その下から選手がPRIDEのテーマに載って現れる個人的に大好きなオープニングイベントの選手の入場式ですが、GPだけにグレードアップは完璧でした。
他のワンマッチの選手はモニュメント前のステージに並び、GP出場選手は男だ! モニュメントを挟むように設置された二台のリング型お立ち台に載って現れていました。ヘビー級王座戦の二人ですらモニュメント前のステージに他の選手と同じ位置でしたから、やはり主役は彼らと主張しているのが好感が持てましたね。ただ、写し方かなぜか表情のすぐれないシウバと、ゆっくりと両手をかかげアピールするアローナの充実感になんか違和感あり。
花道では、吉田がつまずいて苦笑いするという軽いハプニングがありましたが、それもご愛嬌という感じです。吉田の陽性のキャラクターはそこがプラスになるところがいいな。
<第1試合>
PRIDEミドル級GPリザーブマッチ
中村和裕(日本/吉田道場) vs イゴール・ボブチャンチン(ウクライナ/フリー)過去のPRIDEスーパースターズの最近の結果に悲しくなることが多いのですが、ボブチャンチンの場合は体を目に見えるほどに絞ってスタイルを改良してきているので、まだまだ大いに幻想を持って見ていられる選手の一人だと思っていますが、時代の波はやはり、若さをあと押しするのですね。PRIDEシニア部門設立なんて夢を見てしまうようでした。
VTRでもうっかり君とか、前回のシウバ戦での同衣脱ぎ直後のKO負けをいじられていただけに、今回はベーシックにスパッツのみの正調スタイルでした。しかし、ボブチャンチンの赤い眼鏡のテーマでの入場は相変わらずカッコよかったです。
ボブチャンチンは取り入れているというサンボの成果か、膝十字を仕掛けるなど改良のあとが見えました。
ただ、ボプチャンチンはマウントを取るとことごとく返されるという悪循環に陥って、大変そうでした。ただ、逆に中村の仕掛けるヒール・ホールドをヒールで返しつつ回転して逃げる、腕十字の仕掛けは完璧に読んで一度もミスらずに返して、上のポジションを取り返していました。2ラウンドになると、ボプチャンチンの悪循環はさらにまして、上を取るたびに中村に返されるという感じでした。
中村のアームロックを、自分の膝を中村の仕掛けの腕絡みの中に押し込んで強引に解くという面白いムーブも見せていましたが、いかんせんかわすのがやっとという感じで終わってしまったのは最悪でした。
昔みたいに、スタンドに拘るボブチャンチンが見たかったですが防戦一方で結果的にずっと上に乗られ続けたのが響き、フルカウントで中村が判定勝ちしました。
GP出場者は、勝つとワンマッチと違って、小さいトロフィーを貰わずにメダルを貰うようになったんですね。○中村和裕(判定 3-0)イゴール・ボブチャンチン×
<第2試合>
PRIDEミドル級GP準決勝
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/シュートボクセアカデミー) vs ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)VTRから妙に、シウバと桜庭の友情をあおるような演出は鼻につきました。それが最高になったのは、入場でのシウバが被ったゲンの悪い桜庭が開幕戦で被ったキャップと、以前作ったサクベルトをシウバが持って現れたこと。正直、いらんですよ。それとなんか血色も悪いです。桜庭のキャップのせいかな(笑)。試合前に脱いだらなんか血色が戻ってきてたし。
以前からDSEが組んできたシウバのカードはプロテクトだというのが、露わになってしまった試合でした。
とにかくシウバの攻撃が通じない。最初は、アローナが突き出した左足をイン、アウトとローキックを打ちまくっていましたが、それが最初で最後の通じた攻撃でしたね。
シウバのローを避け、軸足を逆にローキックではらってタックルをぶちかます、シウバの膝蹴りを膝蹴りではらってタックルなどアローナファンが溜飲を下げるような場面の連発でした。
プロレスラーのハンマーパンチさながらに、思いっきり振り上げる強烈なパウンドをアローナが連発し、さらには自ら凄い力で無理やりシウバを立たすなどアローナのパワーが存分に発揮されていました。
シウバもワンツーのカウンターを狙うのですが、アローナの頭をなぞるようにしたできずに逆にアローナのパンチに引いてしまい、テイクダウンされ、ダブルのハンマーパンチを繰り出され、終始押された末にゴング後思い切り顔面に向かって叫ばれるという散々な試合でした。
もちろん、最後は乱闘もなくノーサイドで、さらにフルカウントの判定で“絶対王者”陥落の瞬間でした。
アローナにメダルが手渡され、一つの時代の終わりを告げました。しかし、アローナ強かった!×ヴァンダレイ・シウバ(判定 0-3)ヒカルド・アローナ○
<第3試合>
PRIDEミドル級GP準決勝
マウリシオ・ショーグン(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー) vs アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)前フリVTRでアリスターが「1000パーセント勝つ」
しかし、身長195センチ92キロは反則だなあ。紙のプロレス最新刊ではヘビー級転向を示唆していましたが、変に転向しても低迷している兄貴のヴァレンタインみたいになるかもっていう感じがしました。まあ95キロか100キロ前後くらいにするだけかな。入場のときのハンマーはいつもより短い柄のハンマーでした。
最初のアリスターの勢いは凄かった。組み合うと軽く顔面に膝をぶち込みテイクダウン。幻想たっぷりの必殺フロント・チョークも炸裂させて一気呵成に勝負に。
数十秒かけて、なんとかショーグン脱出。ここから、アリスターの粗がドンドン見えてきます。とにかく立ち上がり際の無防備なこと。ショーグンの得意なでフィールドでアリスター手がでない。
ただ、立ちレスリングの攻防では流石に身長を活かして強烈なボディへの膝を突き上げていました。スロイダーっぽい崩しでアリスターもテイクダウンを取るんですけども、ショーグンの勢いを止める一打が出ない。
ストンピングは出さないものの、パンチ、キックがキレるショーグン、打撃に崩れたアリスターの上を取ると、思い切りパウンド。マウントへの返しもまったく出来ずに打たれ続け、さらにショーグンが足で腕を殺してさらに強烈なパウンド。
たまらずここでレフェリー・ストップ。
両者の若さあふれたいい試合でしたけど、強かったショーグン。アリスターはフロント・チョーク以外でこれといった場面はなかったですね。6分少々の試合でした。○マウリシオ・ショーグン(1ラウンド レフェリー・ストップ)アリスター・オーフレイム×
シニア世界レスリング選手権に参加するという日本人選手団が挨拶に参上。
吉田とか、浜口とかアテネ五輪参加の女子勢には見覚えがある選手が多かったです。
男子代表松本慎吾挨拶後に、女子代表浜口京子が挨拶。気合だ! で締め。しかし、舞台慣れしてましたね浜口。今度、コンバットレスリング・ルールで誰かとエキジビションやらないかな。<第4試合>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル/チーム・クロコップ) vs ローマン・ゼンツォフ(ロシア/レッド・デビル)ヴェウドゥム、なんか強かったときのグレイシー勢みたいな雰囲気。弱々しいけど不気味ないいオーラ出してます。
反対にゼンツォフはロシア勢らしくクマみたいなゴツイ体型。シャツにプリントされたロシアン・パワーのロゴが眩しい(笑)。PRIDEの勝敗予想ではゼンツォフ有利でしたが、果たして。
オープニング、ゼンツォフのコンパクトで早いクロール・フックを一撃振り回しました。凄い! と思いましたが、これが最後の活躍でしたね。
上記のフックをかわしてたやすくテイクダウン、マウントを取りました。
ゼンツォフ、なんとかポジションを逆転させてお返しのフロント・チョーク。が、それをヴェウドゥムが抜いてサイドから、アームロック。マウントと自在にポジションをコントロール。チョーク・スリーパーを狙いますが、これはゼンツォフ意地を見せて上のポジションを取り返します。これもヴェウドゥムには想定内(笑)か、下からの三角腕十字固めを披露! がっつりきまって、ヒョードル・ミルコの前哨戦は5分足らずでチーム・クロコップに凱歌が。
通常のワンマッチでは、いつもの小さなトロフィーをヴェウドゥムが頂いていました。ハリトーノフや、ノゲイラとの試合が見たいなあ。ゼンツォフも183センチながらガッチリした体格でパンチも良かったので、アレキサンダーとか巨漢選手との対決は光りそう。ロシアの総合格闘技大会M−1優勝者の力をぜひ今後見てみたい。○ファブリシオ・ヴェウドゥム(1ラウンド 三角腕十字固め)ローマン・ゼンツォフ×
休憩
アナウンスで、今大会のさいたまスーパーアリーナ観客動員が過去最高記録である47,629人とタイ記録と発表。
しかし、クロアチア国旗をあしらったミルコ応援団、たくさんいるなあ。
名倉夫妻や芸能人、そしてPRIDEナンバーの選手、武士道の選手など今回は客席に招待された選手が多いなあ。<第5試合>
吉田秀彦(日本/吉田道場) vs タンク・アボット(アメリカ/ピット・ファイティング)アボットに負けるわけないと決めつけてみてた試合。
吉田も体の力を抜いたいい打撃をガンガン披露していました。開始際のハイキックは見事に入り、アボットふらついてました。
アボットがなんとか吉田に組み付いて、上を取るものの吉田得意の胴着を使った相手の両腕を畳む膠着戦法でアボット、圧力をかけるのが精一杯。20キロの体重差にも負けず逆に下から腕十字を吉田が狙います。
が、吉田の両碗を畳む膠着戦法はシウバ戦でも見せてたけど、裸ではありえない戦法だけに面白いけどいい加減にしてほしい。これで最近はすぐにガードを固めるのでどうしても場面が膠着してしまう。できれば裸同士の方がすべるなどのアクシデントが多いのでいいかな。今回もドント・ムーブを連発していました。アボットがボディパンチをしながらロープ際に持っていくのは金網戦法が染みついてるからかな。金網だと、吉田はキツそうだ。
吉田、技を仕掛け、はずれる度に両腕畳みの膠着戦法、さすがにイエローカードが。ただ、攻めないアボットにも同時にイエローカード。
スタンド、キレのいいワンツーとフック炸裂! これもシュートボクセの元コーチを招いた効果か。ちゃんと新戦略を出せる吉田に感心。アボットをねじ伏せて、四点ポジションからの膝打ち! 新しい吉田だなあ。四点ポジションからバックに移行すると、胴着を掴んでアボットの太い首と片腕ごとチョーク。たまらずアボットギブアップ。
マイクでは、ヘビー級に戻ることを示唆していましたが、逆にさらに体重を落として新設されるウェルターに殴り込んで欲しかったなあ。体格的にもあってるだろうし。○吉田秀彦(1ラウンド 片羽締め)タンク・アボット×
<第6試合 セミ・ファイナル>
PRIDEヘビー級選手権試合
エメリヤーエンコ・ヒョードル(王者=ロシア/レッドデビル) vs ミルコ・クロコップ(挑戦者=クロアチア/クロコップ・スクワッド)ミルコの父親の墓から始まるVTR。お互いの歴史をなぞる形。恵まれた環境ではないところから這い上がり、重要な部分で挫折するミルコの場面、完璧な戦績を重ねるヒョードルの場面が次々に交差するVTR。このあたりから自分も興奮が最高潮になりました。ミルコの人生はまるで往年のスポーツ劇画の主人公のようだなあ、梶原一騎イズムっぽい。
ワイルドボーイでミルコが入場。シャツは企業のロゴがF1カーみたいにびっしり。
観客はもう総立ち。ミルコが、ヒョードルが相変わらずまったりと入場するときに水を一口。とにかく絵になる。どちらが勝っても満足できそう。高田統括本部長認定宣言、焦らす。
いきなりヒョードルがガンガン打撃で仕掛ける。いままでの選手のようにストレートやジャブを散らしてもヒョードルが惑わない。しかし、唸りを上げるヒョードルのパンチに対して、ミルコのパンチは本当に弾ける音がする。まさに“リングにかけろ”だ!。これは、去年のDynamite! の魔裟斗vsKIDでも思ったけれど(笑)。
しかし、ヒョードルのパンチは精度に欠けて、じょじょにヒョードルの顔面が打撃で赤く腫れてくる。
ぐらりとミルコのジャブ連発が効いてヒョードルがぐらつく。すかさずハイキックを繰り出すが、蹴り足ごとミルコの体を掴んでスピアー・タックル。そのままミルコはコーナーに倒れ、ヒョードルは勢いでエプロンに飛び出るほどの勢い。リング中央で仕切り直し。
ヒョードルがなんとか何度目かの組み付きに成功しテイクダウン。が、ヒョードルの顔面から切れるというか、染みだしてくるように血がたれてくる。したからのミルコのコントロールにヒョードルもなかなか得意のパウンドが出来ない。さすがに流血が酷くなりドクター・チェック。鼻血も酷い。場内ブーイング。自分も心配。
が、傷は浅く、再度同じ状態から。遠距離からのストレート、近くからのショートのフックでパウンドを繰り返しながら、ミルコのももを掴みコの字にして畳み、なんとかコントロールしようとするがミルコもももでヒョードルをコントロール。ヒョードルが飛び出すようにミルコのガードから飛び出して一気に上四方固めに。残り三分、決められるか。
ミルコ、ガード・ポジションにもどす。ヴェウドゥムとのトレーニングでたしかに進化している。
そのまま、1ラウンド終了。ヒョードルも血が止まり、ミルコは口も半開きで大きな疲れを見せる。慣れないグラウンドの長い攻防の影響?2ラウンド目、ヒョードルブンまわした右フックの力こぶがラリアット気味にミルコの側頭部をとらえつつ、一気にロープ際までミルコを押し込んで強烈なボディブロー連発! 打撃でまったく負けていない。
が、ミルコの打撃も凄い。強烈なミドルキックはヒョードルの動きを止めてしまうほど。
ミルコのジャブ、ストレート、ハイキック、ミドルと打ち分けて、ヒョードルにダメージを蓄積させる。ここまでの感じでは、事前番組でますだおかだが言っていた最後は判定で精神論の世界に、というコメント通りになる。専門家の話はあてにならないレベルの試合だ!!
ここでもなんとか、ヒョードルが最後にタックルを決めて、残り三分、ミルコのガード・ポジション内で立ち上がり拳ぐるぐるからのロング・ストレートのパウンドや、ほんの数センチの動きのショート・フックのパウンドがミルコをとらえるが、ミルコのコントロールが巧みで攻めきれず、しかし組み合っての一瞬の膠着のときにミルコがマウスピースを半分出してしまうほど疲れを見せている。ミルコの初めての表情。このままラウンドは終了。3ラウンド目、ミルコ、ヒョードルともに疲れを隠せないが、ミルコの精神的な疲れは肉体的な疲れよりキツそう。
ヒョードルも決められないと見て、大・ロング・フックの連発からの崩しを狙い、ミルコもヒョードルの左目の青タンを狙ってジャブ、ふらふらの状態。が、ミルコも当初の弾けるような打撃が打てず、ヒョードルにテイクダウンを許し、3ラウンド目が観客大興奮のままに終了。
倒れたミルコをヒョードルが助け起こし、判定に。フルカウントでヒョードル。
ヘビー級王座の証、ワンマッチ王者版銀色のベルトはヒョードルの腰へ。ますだおかだの言っていた言葉の最後に、もう三年はヒョードル負けませんねというのを思い出す、いや、本当にそれを感じました。ミルコ相手にスタンドで打ち勝っちゃうヒョードル凄すぎ。ベルト授賞式でもいまだヒョードルまったりムード、凄い精神力だ。神経戦だったのかな。
素晴らしい試合でした。もう、疲れた。こりゃ、マッチメークがある意味失敗じゃないか(笑)。
対ノゲイラ戦では勝利者セレモニー中も、ずっと仁王立ちでリングに居座り自分を悔しさでいましめようとしていたが、今回はさっさと退場。もしや、ミルコ引退か!?○エメリヤーエンコ・ヒョードル(判定 3-0)ミルコ・クロコップ×
武士道GP2005参加選手、五味、美濃輪、マッハ、長南入場。
長南、マッハ、美濃輪、五味の順にアピール。声量もその順でアップしてました(笑)。
その後メンバーがリングを下りた後、川尻がリングインして、五味との対戦をアピール。またここでも言ったもん勝ちか。または言わされているのか、なし崩し的に五味vs川尻の修斗新旧王者対決決定。<第7試合 メイン・イベント>
PRIDEミドル級GP決勝戦
ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム) vs マウリシオ・ショーグン(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)これまでのトーナメントの試合と、本日の試合のポイントを抑えた地味だけどいい感じのVTR。
ブラジル国歌斉唱・認定宣言からスタート。
いきなりショーグンの二段蹴りから、試合は動きだす。リラックスしてる!!
ヒクソンっぽい背を伸ばした姿勢からの高速タックルでショーグンをテイクダウン。
吉田・アボット戦から解説に加わった浅草キッドのヒクソンの予想はアローナの一言を思い出す。
が、ここで凄い光景。アローナの左腕をショーグンがオモプラッタでとらえて、ポジジョンをコントロール!
立ち上がって、最短距離を蹴り付けるストンピングと、ジャンピング・フットスタンプと待ったなしでせめつけるショーグン、アローナ手も足も出ず。
首相撲からの膝も、アローナがぐらぐらとゆれるほどに精度高く顔面を蹴り上げる。
そして、ショーグンが倒れるアローナのサイドをとって膝! 立ち上がり、最短距離ストンピングからももでアローナの頭部を固定して、無遠慮で無防備とも思えるほどのハンマーパンチ式のパウンド連発! 体が伸びきったままアローナ失神!!
三分足らずあっと言う間に、ショーグングランプリを制する!! 若干23歳、新たなる最強のミドル級ファイターの誕生!!
シュートボクセのセコンドが泣いて、シウバの手で自らが巻いた黄金のグランプリ版ミドル級ベルトをショーグンの腰に自ら巻く。時代が動いてる感じ。まだ23歳。凄い、こっちも凄すぎ。
トーナメント表彰式、3位のシウバ、アリスターには250万円。アリスターは病院直行のため欠席。2位のアローナには500万円。そして1位のショーグンには2000万円贈呈! いや、PRIDEの勢いを感じました。
高田がその後、武士道GP、PRIDE.30 STARTING OVERの宣伝。ちょっとリングス風味? そして男祭りを早くも宣伝。
今トーナメント、今大会出場者のキャストがエンディングロールにながれるなか、選手たちの日常が流れる。子供と手をつないで風景を眺めるミルコ親子の背中などいいVTRのエンディングロールでした。×ヒカルド・アローナ(1ラウンド レフェリー・ストップ)マウリシオ・ショーグン○
それでは、長々となりましたが、8・28 PRIDE GP 2005 PPV観戦記終了です。
しかし、小路晃、郷野聡寛、滑川康仁、金原弘光、クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ、アリスター・オーフレイム、ヒカルド・アローナと地味なのから派手なのまで強敵ぞろいを倒したショーグンが結果を出しました。
興行的にも大成功でした。なんだかんだと、いい感じで試合が進みクールダウンとヒートアップ、ラストの小気味よさ、もう完璧な試合でしたね。
次回、PRIDE.30 STARTING OVER楽しみです。ミルコの今後も気になります、ヘビー級選手たちの今後も楽しみです。
はあ、凄い興行だったなあ……。
それとPRIDEリボーンくらいからPPVの総合司会をしている出水さんという女子アナの人が今回で卒業みたいです。
それと毎回来ているフジテレビのアナウンサーたちって、もうちょっと自分の出番のないときでも気を張っていて貰いたい。
内田・高島両女子アナウンサーとか、試合中に方のアナウンサーとぺらぺらおしゃべりしてるのはちょっと気がそがれます。
今回は試合数以上のアナウンサーがいたみたいですが、そんなにいらないです。
実況の方々のキャストの整理が今後のPPVの放送の課題かもしれません。