ノア 2004年4月3日(土)
ディファ有明大会観戦記


投稿者:彼方さん

観衆:1800人


しばらくぶりの生観戦。ちょっと遅刻したため、着いた時にはもう第1試合の最中。オープニングは見られませんでした。
会場はほぼ満員の入り。NOAHは基本的に女性客が多いのですが、ディファは相変わらず特に多い。特に女性だけで連れ立って来ている方が多いことが特徴でしょうか。
考えてみればこのあたりは、遊ぶには申し分の無い立地。お台場はすぐ近くだし、足を伸ばせば再開発が進む汐留もある。東京の外から日帰りで行くとなると少々遠く感じますが、都内で1日遊んで締めをプロレスで、というなら決して悪い場所ではないです。女性客が多いのは、多分このあたりも影響しているのでしょう。

では、そろそろ試合に。
第一試合 川畑 VS 永源
すいません、見てないです(笑)
さっき書いた通り着いた時には既に試合が始まっていたのですが、
お腹空いてたので、売店でフランクフルトを食う方を優先してしまいました(笑)
試合は川畑が勝っていたはず。

第2試合 百田・菊地 VS 橋・モーガン
先発は百田とモーガン。いきなりの観客の百田コールに嫌気がさしたのか、「チョットマッテ」と言わんばかりに組み付こうとする百田を制して周りを見渡すモーガン(笑)。変な間に観客から笑いが起きます。
その後菊地と橋の打撃戦。頭突き合戦に負けた橋はたまらずコーナーのモーガンに手を差し出しますが、モーガンはコーナーポストから体を離してこれを拒否(笑)。やり返すまで帰ってくるなということらしいです。その後も橋がいじられ続けますが、確か百田にラリアットをかましてようやくモーガンにタッチできたように記憶しています。
後はよく憶えてないのですが、ところどころコミカルなネタを入れつつ一進一退の攻防。最後はモーガンが百田からSAYONARAで3カウント。

第3試合 力皇・森嶋 VS スコーピオ・ローデス
スコーピオ、いつのまにかテーマ曲が変わってますね。踊りが長いのは相変わらずですが。ローデスはキンキラキンのガウンが目に痛いです(笑)
序盤は力皇とスコーピオの攻防が中心。パワーでは力皇の方が上のはずなんですが、スコーピオもよく張り合っていました。続いて森嶋とローデス。後で森嶋本人も言ってたようですが、この試合は動きがあまり良くなかったように思います。なんか以前にまして太ってるように見えたし・・・。もしかしたら、膝が悪い影響かあまり練習できてないのかもしれませんね。
最後は力皇の相撲ラリアットをローデスが首固めで切返した後(カウント2)、ローデスがロープに走ったところを力皇がカウンターのラリアット。これでローデスが負けたのですが、思ったより頑張っていました。試合後パートナーのスコーピオだけでなく力皇・森嶋からも称えられていたのがそれを物語っていたように思います。
なおスコーピオは森嶋に近寄り、ベルトを巻く仕草。WLW挑戦表明か?

ここでいったん休憩。いつも思うんですが、NOAHって休憩時間が入るタイミングが早くないですか?


休憩後、第4試合から再スタート。

第4試合 田上・佐野 VS 多聞・雅央
一言。雅央がやられる姿しか印象に残ってません(笑)
雅央は一日千秋、本当に変わりませんね。これはこれで1つの持ち味なんだろうけど、いい加減飽きてきました。小橋やファミ悪みたいに、方向は違えど極めてしまえば変わらないのもありなんですが、雅央の場合は中途半端なところで凝り固まってるから始末が悪い。
特に多聞とは、もう組ませない方がいい。なんか懐かしい連携や合体技も出してたけど、雅央が変わらない限り過去のデジャヴしか見せることしかできません。
一応結果を書くと、佐野が雅央にカウンターでソバット→田上が雅央にのど輪落とし→続けて佐野のフットスタンプ→多聞を田上が分断して、佐野がノーザンライトボムで雅央から3カウントだったはず。

第5試合 IZU VS バイソン
バイソンはコールの際に、田上みたいに右手をアピール。得意のアイアンクローで掴む気満々です。IZUもコールの際に真似をしますが、バイソンは外を向いていて見ちゃいません(笑)
ボディーチェックの際に、バイソンがIZUが着けているゴーグルを指摘しますが、レフェリーは一応チェックしたものの結局そのままで試合開始。ゴーグル着けといた方がアイアンクローを防ぎやすいかな?
序盤は両者打撃戦からショルダータックルの打ち合い。バイソン有利かと思ったんですがIZUも引かない。最後はIZUがバイソンをぶちかまして倒しますが、両者ほぼ互角です。
その後IZUは、自らゴーグルを投げ捨て本気モードに突入。IZUでは普段使わない頭突きも解禁して優位に立つと、バイソンの左腕に焦点を絞って集中攻撃をかけます。ラリアットをかわして脇固めでバイソンの動きを止め、ロープ際でアームブリーカーを連発。
バイソンを場外に落とすと、「IZU、飛べー!」の観客の声に応えてなんとIZUがトペ・スイシーダ!140kg近い図体がまっすぐにバイソンに突き刺さる!IZUは珍しく、場外で自ら拍手を煽ります。
その後もIZUは左腕に隕石を落とし、引き込み式STOも背中ではなく左肩から落とします。徹底した左腕攻めにバイソンは相当痛そうな顔をします。
ようやく攻撃を切返したバイソンは残る右手でアイアンクロースラムを狙いますが、IZUはこれを必死で阻止。結局食らうんですが、これはIZUも返します。
最後はコーナーでもみ合いになりますが、トップロープでバイソンがIZUの顔面を捕まえ、そのまま飛び降りる!雪崩式アイアンクロースラム!これを食らってはIZUも返せず、3カウントが入りました。
あまり期待してなかった試合でしたが、IZUが予想以上に頑張っていました。試合後IZUがリング下からバイソンに握手を求めますが、バイソンが応じようとするとIZUは手を引いてFUCK YOUのポーズ。それまで痛そうに腕を押さえていたバイソンは、それも忘れて怒っていました。



第6試合 小橋・マルビン VS 池田・ヨネ
4人の中で唯一ジュニアリミットなのがリッキー・マルビン。これだけ小さいとかえって目立ちます。
先発はマルビンとヨネ。どうしても体格差は感じますが、それを機敏な動きでカバーするマルビン。エプロンの小橋がタッチしようと手を差し出しても、マルビンは「いや、もうちょっと」とばかりこれを制止。このシーンに、この日のマルビンのやる気を見ました。
その後もイケヨネのラフを交えた攻めに小橋とマルビンは手を焼きますが、中盤に危険なシーンが。小橋がマルビンをパワーボムの形に抱え上げて何か合体技をしようとしたのですが、失敗したらしくマルビンが1人三冠パワーボム状態で頭からマットに垂直落下!…あれには肝を冷やしました(汗)
これで一時戦闘不能状態になったマルビンですが、小橋が盾になっているうちになんとか復活すると、小橋と2人してヨネに逆水平。小橋と一緒に叫んでマシンガン逆水平まで決め、小橋と握手。ここで場内が大きく沸きます。
その後もマルビンが捕まる展開が続きます。ヨネにやられ、やり返すと池田がちょっかいを出す。それでもトリッキーな動きに加え負けん気全開で向かっていくマルビン。エプロンの小橋はタッチしようと必死に手を伸ばしますが、身を乗り出しすぎてロープ際でひっくり返る(笑)。
いよいよ終盤。マルビンは大ちゃんボンバーを後ろに反り返ってかわすと(普通、そんな避け方しませんよね。観客はどよめいていました)、トラースキックを見舞って池田をロープまで弾き飛ばします。次に入ってきたヨネもドロップキックで同じ方向に蹴り飛ばすと、自分もロープに走って2人まとめて619!小橋がハーフネルソンで池田を投げると、続けてマルビンがビヨンビヨンスプラッシュで回る!
しかしマルビンの頑張りもここまで。最後は池田の大ちゃんボンバー→ハイキックでマルビンが轟沈。あまり出番のなかった池田が結局勝ちだけはさらって行きました。
しかしこの試合、主役は間違いなくマルビン。彼は動きが華麗なだけじゃない。熱いです!バーニングです!(笑)
もう一度小橋と組んで、2人で勝ち名乗りを受けるシーンが見てみたいですね。

第7試合 三沢・越中・スリンガー VS 秋山・彰俊・金丸
スターネスの入場の際に、「グローバル・ハードコア・クラウン」の声と共に聞きなれぬ曲が。どうやらこれがハードコアベルトのテーマ曲らしいです。
その後「STERNNESS」に曲が繋がり秋山と金丸が同時に入場。
秋山はいかにもという感じでガウンの前を隠してます。そして秋山が花道で立ち止まり、ガウンを開いてハードコアベルトを披露!
…と思ったら、ベルトを巻いてるのは秋山ではなく隣の金丸。なんでやねん(笑)。
リングではしっかり「グローバル・ハードコア・クラウン選手権者」の肩書きでコールをもらった秋山、この後も小ネタに走ります。セコンドについていた橋がベルトを受け取ろうとするのですが、秋山はベルトを外しても橋には絶対渡さない(笑)。目の前で再三手を差し出す橋を無視して、わざわざ離れた別のセコンドにベルトを渡しに行っていました。
試合はやっぱりというか、彰俊と越中の絡みがメインになりました。越中が先発を買って出るのを見て、他を押しのけ先発に出る彰俊。中盤、わざわざエプロンの越中に見せ付けるように近づいてから、スリンガーに長滞空ブレーンバスターを放つ彰俊。
ちなみに秋山は彰俊を意識したのか、その直後にスリンガーをパイルドライバーの態勢に持ち上げた姿勢のまま、わざわざ四方にじーっと見せてから落としていました。あなたはそんなことしなくていいから、早く落としなさい(笑)
終盤になっても元平成維震軍の意地の張り合いは続きます。何度もラリアットを相打ちする彰俊と越中。越中は叫んで耐えています。
最後は金丸がスリンガーをムーンサルトプレス→垂直落下式ブレーンバスターの必殺コースで葬りましたが、試合が終わっても彰俊と越中はにらみ合い。彰俊がパートナーの目を盗んで越中に2度ほど襲い掛かり乱闘になりかけますが、セコンドも含めて総出で制止していました。


第8試合 GHCジュニアタッグ選手権試合
丸藤正道・KENTA(選手権者) VS 小川良成・鈴木鼓太郎(挑戦者)

いよいよメイン。自分はこのメインを見るためにここに来ました。いい試合になるという、確信に近い期待を持って。
GHCジュニアタッグのテーマが鳴り響きます。この後例の爆発音が来ると思って身構えていたら、今回はそれはありませんでした。思わずほっとする自分(笑)
というかもうやめましょ、あの火薬ドカンは。
鼓太郎、小川、KENTA、丸藤の順で続々と入場。丸藤はNOAHで一番カクテル光線が似合う男だと再確認。
選手のコールがされますが、鼓太郎がコールされた時点ですごい量の紙テープが舞います。続けて小川、KENTA、丸藤とコールされますが、皆女子プロ並みに紙テープが舞うのでセコンドが片付けに必死です(笑)。

いざ試合。序盤は鼓太郎が捕まります。鼓太郎も反撃しますが、2度目のビットを丸藤・KENTAに読まれ、ロープを使って逆さまになったところでダブルの低空ドロップキックを食らってしまいます。
その後も鼓太郎が捕まり続けますが、途中でKENTAがハイキックを丸藤に誤爆。ダメージの大きい丸藤が一時離脱し、その間今度はKENTAが小川と鼓太郎に捕まります。早いタッチで次々と技を繰り出す2人。思った以上にいいチームワークです。
KENTAはようやく丸藤にタッチしますが、小川・鼓太郎は今度は丸藤の膝殺しに。小川が丸藤を足4の字に捕らえると、鼓太郎はその状態のまま動けない丸藤にボディプレス。ヒドイことをする(笑)。序盤いぢめられたお返しでしょうか。
その後KENTAに代わりますが、その後さらに丸藤に代わるとまた丸藤が捕まります。いよいよ終盤。鼓太郎は丸藤にブルーディスティニーを決め、小川はバックドロップを連発!返し続ける丸藤ですが、小川は定石通りここでバックドロップホールド!ここで決まってもおかしくなかったが、これも丸藤は返す!さっきから、観客の重低音ストンピングが絶えません。
長丁場に息絶え絶えながら、粘りに粘る丸藤。小川はさらに雪崩式のバックドロップを狙いますが、ここでようやくKENTAがカット。割って入ってきた鼓太郎に、丸藤とKENTAはトラースキックと延髄切りを同時に叩き込む!たまらずダウンする鼓太郎。
丸藤、ここでついに不知火を小川に炸裂。小川は何とかカウント2で返しますが、KENTAが続けてブサイクへの膝蹴りコンボ発動。途中で丸藤がトラースキックを挟み、KENTAが走りこんでブサイクへの膝蹴り。そして丸藤が再び不知火!
怒涛の連係を食らって動けない小川。そしてさらに小川をコーナーに乗せようとする2人。ここでようやく鼓太郎がカットに入ろうとしますが、KENTAがそれを蹴散らし、丸藤がトップロープを蹴って舞う!とっておきの大技、雪崩式不知火!!あれだけの大技ラッシュを食らった上で、これを出されたらさすがの小川も返せない。カウント3!丸藤・KENTA組勝利!!
小川・鼓太郎は想像以上に良いタッグになっていました。小川が上手くコントロールしていたとはいえ、鼓太郎の出来も素晴らしかった。とてもじゃないがシングル1勝のみの選手には見えませんでした。タイトル挑戦してまずは正解だったと言えるでしょう。
しかし勝ったのは丸藤・KENTA。タッグとしての総合力が小川組のさらに上を行っていました。フォールを奪ったのが鼓太郎ではなく小川からだったのが何よりの証拠です。ベストタッグの称号が伊達ではないことを改めて証明した試合でした。



★試合後のインタビュー

−苦しい試合でしたね。
丸藤「……(息が上がって喋れません)」「…そうですね…でも結果は…俺達の勝ちなんで…(←まだ息が上がってます)」

−小川選手から取りました。
丸藤「まあ、でもこれはシングルじゃないんで…。これがタッグの素晴らしさかな、と」

−次は誰に挑戦して欲しいですか?
丸藤「やっぱり杉浦貴に早く帰ってこいと。杉浦・金丸ってのがやっぱり」

−そうですか、KENTAさん。
KENTA「そうですね。やっぱり避けて通れない相手だと思うんで」

−改めて、杉浦・金丸組にメッセージを。
丸藤「杉浦貴に早く帰ってこいと。こうやって俺らは防衛続けてるんで。こういうの見てたら、彼もうずうずしてると思うんで」

−7月の東京ドームが決定しました。それまでベルトを持っていたいですね?
丸藤「いや、持ってたいじゃなくて、持ってるんです」

−KENTAさん。
KENTA「(突然振られたせいか一瞬どもる。うなずいてから)…持ってると」


★さらにその後。丸藤がマイクを持って話し出す。帰ろうとした観客が立ち止まる。
観客からは、「丸藤、武道館行っちゃえ!」の声も(この人試合前は「小川、絶対獲れよ!」って叫んでたんですけどw)。

丸藤「小川さ〜ん!」
丸藤「小川さ〜ん?」
丸藤「 …いなくなっちゃった…(ぼそ)」

丸藤「い・な・い・な・ら…(しばし間を置く)」

丸藤「社長〜!」
丸藤「しゃちょ〜、見ててくれたんでしょ社長〜?」

ここで三沢が、南入り口からのそっと入ってくる。丸藤は続けて喋る。

丸藤「今日、小川良成から取りまして。このベルト置いてっちゃいました」
いつのまにか丸藤の手には、小川が置いていったのGHCタッグのベルトが。観客から笑いが起きる。

丸藤「もう、問題ないですよね?」
KENTAを呼んで、一緒に花道に出る丸藤。三沢も近寄ってくる。

丸藤「ここで、返事を聞かせて下さい」
マイクを三沢に渡す丸藤。マイクを持つ三沢。

三沢「いいよ!(あっさり)」

たった一言言ってマイクを返し、とっとと去っていく三沢(笑)

丸藤「えー、このベルトはとりあえずお返しします」
セコンドにGHCタッグベルトを渡し、

丸藤「俺達、獲ります!」
と爽やかに言い放ってその場を締めました。
その後、武道館でのGHCタッグ挑戦が決定したのは皆さんご承知の通りです。これも楽しみですね。