ノア 2003年6月6日(金)
日本武道館大会観戦記


投稿者:MASSIさん

観衆:16000人


ちと長めかつ厳しめになるかもしれませんがご容赦を。

今回、午後6時開始ということで終業後すぐに職場を後にする。残業してる人が
多いので同僚の視線が痛い。まあ6時開始、9時前終了というのは遠路はるばる
の観客にとっては帰りを考えると妥当なんだが、平日というのはなんとかならん
もんかな。

前文でも書いたとおり、平日、午後6時、カードはいまいちということで、客入りは
どうかと思っていたが、ダフィーから聞こえる声も売り一辺倒。当日券売り場も全
席種残っている。う〜ん。ということで私は始めて武道館のアリーナSを購入し、
入場。なんと前から5列目だ。こんな前に座るのははじめてで、2列前には相撲
取り2人が。浴衣を見ると安芸の島の文字が。。だけど、おかげで試合は見にく
かったですw。開場前は約5割の入り。特に3階席の空きが目立ちました。

試合経過についてはスポナビ等に詳細があるので私の感想を短評します。
第1試合
○橋(ゴリサンダー)×鼓太郎
第一試合に相応しい試合。難を言えば鼓太郎の体調が充分であったなら。。
はつらつとした動きは楽しいですが、無理はしないように。しかし、シングル
未勝利の選手がベルトに挑戦、しかも怪我をおしてというのは、ノアファンで
あってもどうかなと思います。ここはせめてKENTAクラスにするべきなのでは…。

第2試合
八人タッグマッチ ○力皇(張り手ラリアット)×川畑
私の席はコーナーよりであったため、3人もこのクラスのレスラーがコーナー
に並ばれるとほとんど中は見えませんでした。
試合はファミ悪+αなんで取立てていうこともないです。誰か、この試合をばらして
シングルとかにしたほうがという意見もありましたが、このメンバーでは無駄です。

第3試合
○金丸&杉浦(垂直落下BB)丸藤&×KENTA
最近パターン的に第3試合のジュニアで盛り上げ、その後まったり中堅の試合で
クールダウン、再びセミORメインで盛り上がりというパターンが定着しつつありま
すが、今日もそんな流れ。
やはり今のジュニアの良さは誰が誰に勝つかわからない、という実力伯仲ぶり
と個性の強さでしょうね。ヘビーのトップクラスが小橋、三沢、秋山そして高山に
固定されてそれを脅かす選手がいないというところと対照的です。
試合は金丸がとりましたが、逆でも全然おかしくない熱戦。この両軍はそのまま
次期シリーズでタッグを組み出場するので楽しみです。

この後休憩に入る前にチーム発表がありました。
注目は別スレでも書いたけどライガー&村浜組。負けるところが予想できません。
熱いトーナメントになるんじゃないんでしょうか。惜しむらくはこれだけのメンバー
なんだからリーグ戦でやるべきだったと思いますが。。次期シリーズはそこそこの
長さがあるんだから、同時に地方もてこ入れできるだろうに。
と、ここまでで大体7割5部から8割の入りでしょうか。大きな空きはなくなりましたが、
やはり3階席はすいてました。。

第4試合
○高山(三角締め)×森嶋
4大(?) シングルの中では唯一鉄板といっていい試合。何しろIWGP、NWF2冠の
新日エースが負けるわけありません。だから試合内容に期待したのですが。。
可能性としては1月武道館の多聞VS森嶋になれる可能性もあった。けど、お互いの
必殺技もでずに終わり。消化不良ぎみでした。
森嶋はもっとベテランとのシングルで試合運びを研究しないと。。急激なUPの弊害
がどうもここのところの上位陣との対戦で最近目につきます。
一方の高山も王座を手放すまではこうした微妙な使い方が続くのでしょうね。ノアの
メインイベンターは当てられない。けど試合には出したいと。まあノアらしさ(馬場イズム
でもある)といえばノアらしさでありますが。。

第5試合
○小川(スモールパッケージホールド)×池田
結論から言うと、試合の意義自体全く無かったといっていいでしょう。とにかく池田と
しては勝つしかなかった。そして負けるとしても一方的にぶちのめして試合を壊すと
かしないと。。その私の期待ももろくも崩れ、1分経過時に大ちゃんがスリーパーで
小川を落とせなかった時点で試合は実質終わりました。あとはどんなにやろうとも
大ちゃんの攻勢をのらりくらりとかわし、おちょくりをしかける。悪いことに、大ちゃん
までそれに付き合ってと。試合は良くわからないうちに終わりましたが、なおも
おちょくる小川を花道で後ろから襲い、、もう遅えよ。かくして無駄な一戦は終わり
ました。大ちゃんの存在意義がますますなくなってく。。

第6試合
○三沢(エメラルド・フロージョン)×佐野
これまた、佐野が勝たなければいけなかった試合です。なるほど前の試合よりは
もりあがりました。だけど、試合を進めるにつれ、どうしても埋められない力の差が
見えたというか。私はこの試合、怖い佐野を取り戻しとにかく勝つ。もしくはUスタイル
で三沢に反撃の手を与えずに攻撃、最後に逆転のどちらかくらいしかないかな。
と考えてました。そして次回あたりのヘビー級王座戦線にのりこんでいくというような。
そうでなければ佐野は単なる都合の良い中堅にしかなりません。しかし、結果
佐野は勝てませんでした。確かに今までのノアでの佐野の試合で一番良かった
(というか、いままで佐野の試合で面白いと思ったことはなかった)けど、今回に
関しては武道館でのシングル、しかも4大シングルと名をつけるのなら、シリーズから
それなりのものを見せて大一番に向かわないと。それがこの結果と観客動員
であったと思います。これは三沢に対する批判でもあるんだけど。。

第7試合
×田上(永田ロックV)○永田
4大シングルも3つまで不発と終わり、ノアの武道館もここまでか、と思ったが
やってくれました。田上、ノアベストマッチといっていいでしょう。とにかく開始
から5分、田上が攻めっぱなしで、観客も大声援。こんな田上が奮起したのは
全日本でシングル取ったとき以来ではないでしょうか?
しかし、何よりもすごいのは永田です。こんなにいいレスラーだとは思いません
でした。今まで2回の絡みはどうしてもほかの選手に目が行きがちで注目して
いませんでしたが、何の何の、すばらしい。田上がここまで光れたのははっきりと
永田の実力です。この田上を倒してこそ、永田は四天王を倒したといえると
思います。それだけに試合後、ペットボトルを投げつけた馬鹿がいたのには残念。
しかし、永田は良く受けますね。断崖のど輪以外のすべての技を受けきりましし、
新日での試合よりもこちらもずっと良かったと思います。使いずらい
とは思いますが、もっと他の選手との対戦を見てみたいですね。

第8試合メインイベント
×秋山&彰俊(回転地獄五輪S)小橋&○多聞
本日の試合の中で一番事前の予想が難しかった試合です。勢いと個々の実力
からいけば小橋組ですが、小橋が勝つと防衛戦をまわすのが厳しいし。。
試合内容に関しては小橋と秋山が絡むタッグタイトル戦ですから保障付なんです
けど、今回は多聞のがんばりもあり、面白い試合になりました。正直前の試合で
爆発していたので、盛り上がるのは厳しいかと思いましたけれども、これまた後半
爆発の試合で、観客はみんな満足していたんじゃないんでしょうか。
まあ、日本人は浪花節が好きですからね。苦節○○年のレスラーが涙の戴冠
とかいうのがあると応援したくなりますよね。だからこのチームもこれからが重要
ですね。

ということで、面白かったのは第3試合、セミ、メインで、終了後もかなりの観客が
残って余韻に浸っていて、満足した興行であったと思います。

で、良かった点悪かった点ですが、良かった点としては
・ノア武道館にはずれなし。…中には首をかしげる試合とかもありますが、セミ、メイン
を見終わった後ではかならず満足して帰ることができます。
・観客が楽しみ方を知っている。・・・プロレスとは観客が盛り上がれば選手もそれに
のせられ力を出す。この相乗効果がノアの武道館をいいものにしています。
・田上ががんばった。・・・まだできるじゃん。できればいつもこれを。。
・ジュニアはいつもどおり言うことありません。

悪かった点は、
・どこが4大シングルマッチ?・・・全日本のときの5大シングルマットと比べてください。
陣容が減っている関係で豪華さが下なのはしょうがないけど、あの時は容易に
結果が予想できるような取り組みにはなってなかったはず。少なくとも、どちらが
勝つかわからない、そういうカードでないと面白くもなんともありません。それならば
試合で番狂わせをと期待しましたが無駄でした。もし三沢がこのカードで3大シングル
(田上VS永田は大でもいいと思いましたので)と考えているのならば、それははっきりと
間違いです。このへんのファンとのギャップを気づいてほしいです。
・試合内容はいいのにそれに見に来てもらう魅力に乏しい。・・・このままでは本当に
ノアマニアだけの団体になってしまいます。武道館クラスでやるのならば、一見さん
も引っ張れるカードを一つは用意しないと。。
・小橋の防衛ロードが思いつかない。・・・深刻です。三沢は年一回が限度で時期早尚、
秋山は外に目が向いてる。高山は新日との兼ね合いで難しい。で、期待したのが佐野で
あり大ちゃんであり、彰俊であったのですが。。中堅との力差を埋めないと。
・なんだかんだいって新日本に依存してきている。これは重いので後で別スレ立てようと
思います。

そんなところですね。試合は面白かっただけに観客減とますます内向きにこもるノアファン
が気になりました。
だけど、前かいたとおり、これもいい薬だと思います。今回の観客数で試合内容が良かった
ということで成功と見るか、観客の今一歩の動員をはかるように努力するか、それにこれ
からのノアはかかってくると思います。私はできることなれば縮小均衡に入らずに、かつ
うまいことプロレス界のなかをわたっていけたらなーと思ってはいるんですが。。