ノア 2003年6月6日(金)
日本武道館大会観戦記


投稿者:彼方さん

観衆:16000人


久々のプロレス生観戦!泊りがけで武道館まで見に行ってきました。

では各試合、印象に残ったシーンと感想を。

第一試合 橋 VS 鼓太郎
ことあるごとに負傷個所を押さえて苦しそうにしている鼓太郎、やっぱりちょっと気になりました。正直橋もやりにくかったんじゃないかな。
(自分も肋軟骨を怪我したことがあるのでわかりますが、ちょっと傷が入った程度でも結構厄介なんですよ。理由は場所が肺の近くだから。息が上がってくるとそれだけで痛いし、他の場所と違って完全固定ができませんから)
正直、IWGPJr.タッグが心配です。出ると決めた以上は頑張ってくれとしか言えませんが。
最後にこの2人がお互い顔を張って握手したから、タッグ結成か?と思ったら案の定組みましたね。個人的にはこっちのタッグの方に注目したいです。

第2試合 力皇・菊地・百田・館長 VS 雅央・泉田・永源・川畑
色んな意味で濃い面子だ(笑)
まあ、8人タッグでこの組み合わせだと仕方ないけど、特に目新しいところは無かったですね。
あと、百田が入ってくるなりいきなりこけたのは自分も笑いました(笑)

第3試合 丸藤・KENTA VS 金丸・杉浦
なんか、見るたびにハイレベルな攻防になってますな。
4人とも技の説得力が増していて、見ごたえがありました。
印象残ったのは金丸と杉浦の連携。杉浦がジャーマン→クラッチを切らずに後転→そのまま捕まえたところを、トップロープに登った金丸がディープインパクトというのはなかなか良かったです。この2人がジュニアタッグでも優勝候補じゃないかな。
あと杉浦がKENTAに放ったのは、さしずめイケメンへの膝蹴りでしょうか?(笑)

第4試合 高山 VS 森嶋
う〜ん…自分の印象としては、試合が終わった途端場内から上がった「え〜〜〜!?」って声が全てを物語っていたように思います。
確かに森嶋はガンガン攻めてましたけどね。それはそれで良かったんですが、彼の場合はもうそれで良しとする時期は過ぎてると思うんですよ。キャリアは別にして、一度はタッグながらベルトも巻いてるんですから。そろそろその先を見て欲しい。自分には高山が、それを森嶋に伝えようとしていた試合に見えました。

第5試合 小川 VS 池田
はっきり言って期待はずれ。これじゃ今までと一緒ですよ。
小川がやりにくい相手なのはわかるけど、大ちゃんはこんな程度で終わる選手じゃないはず。奮起を期待します。

第6試合 三沢 VS 佐野
佐野は良かったと思いますよ。少なくとも今までNOAHで見た佐野の試合の中では一番良かった。
欲を言えば、もっと持ち味を全開にした佐野が見たかったですけどね。もともと引き出しは多い選手だから、特別新しいことをしなくてもあの気迫で持てるものを全て出せればそれだけで十分いけるはず。これで終わらないでもっと貪欲になって欲しいところです。

第7試合 田上 VS 永田
皆田上のことを誉めてるけど、やっぱり負けたのは残念です。でもこれは勝った永田を称えるべきかな。あれだけ粘り強い選手だとは思っていませんでした。コンディションの問題があったとはいえ、秋山とGHC戦をやったときとは全然違いましたから。
試合は、対抗戦のそれにかなり近い雰囲気でした。何度も沸き起こった田上コール、永田がロープブレイクを無視して腕ひしぎに入ったときのブーイング…。試合中の場内は9割方田上を応援していた雰囲気でしたね。勝った永田が敬礼ポーズを決めたときも、よく見たら永田に向かって親指下に向けてる観客が結構いたりして。
田上さん、一から出直しはいいけど、小川に負けた後みたいにファミ悪はやめてね(笑)

メイン 小橋・多聞 VS 秋山・彰俊
確かにセミの田上は良かった。良かったけど、誰が何と言おうが自分の中ではこの日の主役は多聞でした。試合が決まってアリーナが総立ちになった瞬間を、嗚咽しているのがわかった多聞の後姿を、それでもしっかりインタビューに答えた多聞の声を、自分は忘れることは無いでしょう。
最後の3カウントは確かに微妙だったけど、あれは間違いなく多聞の勝ちです。秋山が悔しそうな顔でつっけんどんに押し付けたとはいえ、ベルトを自ら多聞に渡したのが何よりの証拠。
あの試合と試合後の選手の表情を見ていたら、ヤオガチ論なんてアホらしくてやってられないですよ。幸いここではまだそういう話は出てないけど、もしやりたい奴がいたらそいつは退場してくれ。頼むから。

試合自体の感想はと言いますと。
やっぱりタッグとしての完成度はスターネスの方が上だったかな。多聞が捕まりっぱなしだったのはどう考えてもその差です。こればっかりは場数の差ですからいかんともしがたい部分で、仕方なかったんじゃなかろうかと思っています。
むしろそれで多聞が折れなかったのと、小橋がそれでも要所ではフォローできたのが最後には勝ちに繋がったと思う。途中秋山の動きを止めるために、花道ハーフネルソンまで出したんですから。
最後、ダメージも大きかっただろうにエプロンから必死にタッチを求める多聞がとても印象的でした。顔真っ赤にして跳びはねてましたもん(笑)。あそこまで必死になってる多聞初めて見ましたよ。
とにかくおめでとう、小橋・本田組。そして小橋がインタビューで話していた通り、これからが始まりです。

全体的な感想。
アンダーカードがいまひとつだったのでどうかなと思っていましたが、皆さんおっしゃるとおりセミとメインが良かったので自分としては満足でした。私事ですが最近色々あって鬱入ってたので、いい感じでカタルシスが得られてよかったなと思っています。観客の入りは確かにもう一つだったけど、来てくれたお客さんに満足感を持ち帰ってもらうのは基本ですからね。
あと、女性客が以前にも増して増えた気がするのは気のせいでしょうか?しかも綺麗な人が多かったような(笑)
まあ同時に、選手の意識の面でかなり差が出てきたように思った大会でもありましたけどね。多聞が頑張っただけに、なかなか変わろうとしない他の中堅どころには頼むからもっとしっかりしてくれと言いたい。池田と佐野はもっともっと出来る筈。雅央と泉田はこのままじゃ干されるぞ。今の居場所に飽き足らず、ジュニアタッグに菊地と名乗りを上げた百田を少しは見習って欲しいものです。