ノア 2003年4月2日(水)
荷揚町体育館観戦記 |
投稿者:SNIPERさん
観衆:2000人
試合開始30分程前に会場である荷揚町体育館に到着しました。
相変わらずボロい体育館だなーなんて思いつつ、会場の中へ。
マイティさんからパンフを買い、小橋のパーカーも購入。
まわりを見回すとまだ席はあまり埋まっておらず「大丈夫か?平日だし、そんなに宣伝してなかった様な・・・。」と心配したのですが、第二試合が始まる時には、ほぼ席が埋まっていて一安心でした。
いつもの事ながら、若い女性が多い!
今時ルーズソックスの女子高生がいたのには驚きました。
特リンの僕の隣の席には小学生くらいの男の子が二人。
「小橋のCD買おうかな〜。」とか「多聞は今度ベルトに挑戦するんだよな!」とか、楽しそうに話してて、微笑ましい光景でした。
それでは、試合の方にいきたいと思います。
第一試合 15分1本勝負
百田 VS 永源
いつもの二人の試合でした(苦笑)。
若干永源が百田の腕を固めたり、グラウンドでタモンズシューターっぽい動きを見せたので「オッ!」と思いましたが。
僕が言うのも変ですが、やっぱり基礎ができてこそのお笑いなのかなぁと感心しました。
百田はいつにも増して「コノヤロ〜」と声を張り上げていました。永源に声援を送るファンに対しても「うるせー、コノヤロ〜!」と言い返したり(笑)。
永源のツバは6発くらい出たんですが、ほとんどが僕のいる客席の方向へ放たれて、ヒヤヒヤしました(ウィリアムスのツバが当たるという苦い過去があるもので・・・)。
6発のうち1発は百田の顔面を直撃し、百田は「汚ねえなぁ〜」と試合終了近くまでイヤがってました。
最後は永源が逆さ押さえ込みで勝利。
見慣れたカードですが、地方だからか結構盛り上がりました。
この二人って何回くらい闘ってるんだろう?第二試合
佐野&雅央 VS モーガン&バレンチノ
佐野&雅央と聞いた時、「この二人が組んだら、つまらない試合になるんじゃなかろうか・・・」と心配したのですが、その心配が当たったかと思う様な場面がいくつかありました。
先発は雅央とモーガン。モーガンは組みにいくかと見せかけて、ポーズをとるというコミカルな動きを二度ほどやり、これに腹を立てた雅央がいきなりの顔面こすり。
変わって出てきたバレンチノですが、パッと見た感じは体つきも良く悪いイメージはなかったんですが、佐野に捕まってしまい試合中盤からは足への集中攻撃を受ける羽目に。ここで試合前の危惧が現実に・・・。
二人がかりで足を攻めたり、ネチっこい攻撃を見せる佐野&雅央ですが、しつこい上にバリエーションが少ないからか(もしくは僕が見慣れてしまったのかな?)場内はダレた雰囲気に。
特に佐野についてなんですが、今日の試合でも「モーガンにインディアンデスロックを掛ける→モーガン反撃するも、佐野が後ろに倒れて自分が痛がる」や「コーナーに振られてバック宙→着地してローリングソバット」などの普段の攻撃を披露するだけでした。そりゃあ初めて見た人は面白かったり、驚いたりするんだろけど、正直見飽きちゃった。
雅央もいつもと全く変わらない試合振り(やや顔面こすりを多用)。
バレンチノが佐野&雅央のネチっこい攻撃に捕まる時間が長かった為か、なんとか隙を突いて交代したモーガンの動きにはスピード感が溢れてました。
バレンチノなんですが、残念ながら今日の試合では良い所があまりありませんでした。試合終盤になってスワンダイブ式のドロップキックやダイビングボディーアタックを決めるも、続けてダイビングエルボードロップでは、自分の膝を強打して悶絶、。観客の失笑を貰ってしまいました。
最後は雅央が「オリャー」ラリアット、ミリオンダラーバスターと得意技をつなげて、「担ぐぞォー」アルゼンチンでバレンチノに勝利。
試合の感想ですが、可もなく不可もなくといった所でしょうか。
メチャメチャつまらないという程ではなかったんですが、佐野&雅央がいつもの自分達のレパートリーを披露して終わった、という感じです。かといってバレンチノが頑張ったかというとそうでもないし、強いていえばモーガンの動きが四人の中では一番冴えていたかなぁーというくらいでしょうか。第三試合
田上&泉田 VS 力皇&青柳館長
「ここでも田上が第三試合か・・・」などと、切ない気分になりつつも、力皇がなんとか田上に火をつけてくれないかと少し期待。
それでも田上、入場時も試合中もかなりの声援を受けてました。みんなまだまだ田上に期待してるんだなー(僕もそうですけど)と実感。
泉田と館長の先発で始まった試合は、館長が蹴りを織り交ぜつつ、泉田の足に狙いを絞った攻撃で優位に立ちます。
これを泉田が頭突きで打開し、田上にタッチ。いきなり田上はハイキックで観客のどよめきを誘ったかと思えば、蹴りを出してくる館長を「うるさい」とばかりに突き飛ばしたりします(これがまるで子供同士の喧嘩で、「アッチいけよ!」ってやってるみたいだったので場内爆笑&ざわつき)。突き飛ばされた館長は結構豪快に吹っ飛んでましたが。
田上の調子自体は悪くなさそうでした。
さてNWF挑戦を控えた力皇ですが、こちらもいつもながらのラリアット等の巨体を利した豪快な攻撃で観客のどよめきを誘ってました。
ぶちかましなどの単調な攻撃に頼りがちとも思える最近の力皇ですが、やはり観客にはこういった迫力のある攻撃がわかりやすいかなと感じました。
残念ながら試合の方は白熱の一戦とまではいきませんでした。
試合終了間近になって、田上が力皇を場外へ連れ出しいたぶる場面はあったものの、全体的に田上と力皇の絡みは少なめで、田上に火がつくとまでは行かなかった様です。リング上で相対した時の絡みはなかなか良かっただけに残念でした。
館長はヘビー級の中に入っても良く頑張っていましたが、やはりどうしても蹴りが多くなってしまう為か、攻めが単調に見えてしまいました。
最後は泉田がやや崩れ気味の不入ドムで館長をピン。
泉田は・・・う〜ん、いつも通りの試合としか言えませんね。
これまた試合としては可もなく不可もなくという所でした。第四試合
多聞 VS 橋
休憩を挟んで第四試合です。
この試合ではGHC挑戦を控えた多聞の闘い振りと、その多聞に橋がどう挑んでいくかに注目しました。
試合が始まって間もなく、多聞に組みつくも突き飛ばされた橋が場外へ。何度かリングに上がろうとするも、結局上がらず場外がウロウロするばかり。観客もさすがにざわつき始めます。
業を煮やした多聞が場外へ出ようとした瞬間、橋が多聞の膝を捕まえてヘッドバットの連打!崩れ落ちる多聞!
僕の後ろにいた女性ファンが「これを狙ってたんだ!」と声をあげます。
橋がペースを掴みかけたと思った次の瞬間、多聞が橋の首根っこをムンズと捕まえフロントスリーパーへ!これで橋がグッタリした為、場内には「秒殺か?」という雰囲気が流れますが、これはなんとかロープへ逃れます。
その後は多聞がエプロンから場外へのブルドッキングヘッドロック、場外でのDDTでペースを掴み、リングに戻っても執拗に肩固めやデッドエンドを狙い続けます。これに対して橋もロープブレイクやモンゴリアンチョップ、ヘッドバット等で逃れ続けるという展開に。
再びエプロンから場外へのブルドッキングヘッドロッを狙った多聞ですが、これは橋が後頭部へのヘッドバットで食い止め、エプロンでのリバースDDTにつなげます。さらに場外に落ちた多聞めがけてエプロンからダイビングヘッドバット!
リングに戻った橋がトップロープ上から攻撃を狙うも、これを捕まえた多聞がタモンズパワード気味に叩きつけます。
これはなんとか返した橋ですが、続けてタモンズシューターで締め上げられ、最後はデアポートスープレックスからの肩固めでギブアップを奪われてしまいました。
試合の感想ですが、橋なりに良く頑張ったとは思います。ライバルの丸藤にまたも差をつけられた感のある橋ですが、ヘビー級とシングルで当たる事は良い事だと思うし。ただ今日の試合に関しては「善戦」の域を出ませんでした。
対して多聞ですが、橋の良さを引き出したかというとそうでもないし、圧倒的に叩き潰して強さをアピールしたわけでもなく、中途半端な試合になってしまったとの印象を持ちました。ただフィニッシュの肩固めは説得力抜群で、技への入り方も鮮やかでしたし、なにより多聞が絞め技に入る度に場内が「これで決まってしまう〜」という緊張感に溢れていました。これは今までの多聞の試合では感じなかった事ですね。
ここで一旦休憩したいと思います。第五試合
高山&池田&杉浦 VSスコーピオ&モデスト&シュミット
スコーピオ組の三人、いつも通りの入場。
高山組の入場前になると通路に人だかりが。勿論高山目当てのファン達です。高山の姿が見えると場内大歓声。それまでの雰囲気がガラリと変わって、なんというか熱気を帯びてきました。
高山もビッグになったなぁ〜と痛感。
大ちゃんの水しぶきにスコーピオ組の三人がビックリ。わざとらしく慌てふためいて場内の笑いを誘います。
先発は杉浦とモデスト。杉浦はまだ鼻骨骨折用のマスクを着用してました。杉浦が俵返し、スピアー、スワンダイブ式のショルダーアタックを見せれば、モデストも倒立式のフランケンシュタイナーと比較的早い時間帯で互いに得意技を繰り出します。
杉浦が大ちゃんにタッチ。いまいち何をしたいのかよく分からない大ちゃんですが、不思議な事に大人気。声援を受けまくりながらの闘い。「イナズマッ!」も大合唱です。
スコーピオも相変わらずの動きの良さで場内を沸せます。シュミットも打点の高いドロップキック、ラリアットと悪くない動き。そしていよいよ高山登場!
スコーピオ組に捕まり、攻撃され続ける高山。しかし一発膝蹴りをシュミットにブチ込んだだけでアッサリ形勢を逆転させてしまいました。その後大ちゃんがシュミットを場外に連れ出し、体育館の扉へ頭をガツン!助けにいったスコーピオも高山に捕まり。引きづりまわされるわ、椅子で殴られるわ。モデストと杉浦もやり合って場内は大興奮。みんなキャーキャー言いながら逃げ回ってました。いやぁ、スゴい迫力だった・・・。
シュミットが完全に高山組に捕まってしまい、スコーピオとモデストにとってはなんともフラストレーションの溜まる展開に。それにしても高山組は連係がスムーズで、外人組を完全に圧倒してました。
シュミットも時折反撃を見せるものの、高山のキック一発でグロッキーに。観客は余りの高山の強さに「シュミット、可哀想・・・」なんて声まで出る始末。
エベレストジャーマンをカットされた高山が大ちゃんにタッチ。
大ちゃんボンバーの乱れ打ちで外人組を一掃すると、とどめとばかりに「大分のみなさ〜ん!」と叫んでのキン肉バスター!これで試合は決まったようなものでしたが、スコーピオがカットに入った為、シュミットは急角度のバックドロップまで受ける羽目に。結局これが決まり手となって大ちゃんがシュミットを沈めました。
意気揚々と引き上げる高山組に対し、外人組はシュミットがなかなか起き上がってこられず、ヒヤリとさせられました。なんとかモデストの肩を借りて引き上げていったものの、可哀想になるくらいのやられっぷりで、結果的に高山組の強さばかりが目立った一戦でした。試合としては盛り上がったし、面白かったですけど。第六試合
小橋&菊池 VS 森嶋&丸藤
僕が個人的に一番楽しみにしていた試合です。
生で小橋を見るのも久し振りだし、GHCタッグ王座挑戦を控えた森嶋&丸藤が元アジアタッグ王者の小橋&菊池にどう挑むかに注目してましたから。
入場時の一番人気はやっぱり小橋!リングサイドの観客が小橋見たさに大移動といった感じでした。あまり通路に群がるのが好きじゃない僕も思わず近づいてしまいました(苦笑)。例の新テーマ曲ですが、やはり小橋コールはしにくいのかもしれません。まだまだ違和感は拭えませんでした。
対して森嶋&丸藤の入場時にはあまり人は群がらず。特に丸藤には「アレ?もっと人気があってもいいのに人が来ないな」というくらい人が少なかったです。生意気にも「丸藤もまだまだだな〜」なんて思ってしまいました。
先発は菊池と丸藤。相変わらずゴツゴツしたエルボーで丸藤を圧倒する菊池。丸藤もスピーディーな攻撃で撹乱します。
最初に観客のどよめきを誘ったのは菊池。場外にいる丸藤めがけて滑り込んでのスランディングキック(というより延髄斬り)がズバリと決まりました。
続いて小橋と森嶋が激突。ヘビー級同士の二人の激突とあって、ショルダータックル一つとっても凄い迫力です。そして小橋のチョップ!これまたいつも通り凄まじい音を響かせます。
森嶋が丸藤にタッチ。ここで印象的な場面がありました。丸藤が小橋を見てペロリと舌を出したんです。まるで「小橋さん、貴方も俺のターゲットですよ」と言っている様で、カッコよかったですね〜。
とはいえ真正面からぶつかれば有利なのはやはり小橋、チョップ一発で場外へ吹っ飛ぶ丸藤。場外でもチョップを受けてフェンスの外へ。さらにはフェンスの外でもチョップを受けて場外へ戻されてしまいます。
リングに戻ってもチョップを受け、あまりに痛みにのたうちまわる丸藤。「小橋、怖いよ〜」と思わされた瞬間でした。さらには丸藤を抱え上げての滞空時間の長いブレーンバスター!これがいつもより長い!冗談抜きでこれまで僕が見てきた中で一番滞空時間の長いブレーンバスターでした。軽量の丸藤だからこそ出来た事でしょうが、ほおっておいたらいつまでも抱え上げてるんじゃないかと思わせる程でした。
積極的に小橋と絡んだ丸藤に対して、森嶋は菊池との対戦が多く、菊池おなじみのマイクで音を拾う頭突き二連発を食らうなど、圧倒される場面もしばしばありました。この試合の不満をあげるなら、森嶋にもっと小橋に突っかかっていって欲しかったという所でしょうか。それでもいざ反撃に転じると、パワフルな攻めを見せていたし、持ち味は十分出ていた様に思います。
丸藤に的を絞った小橋&菊池、アジアタッグ王者時代の懐かしい連係(小橋が菊池をバックドロップの要領で持ち上げて、ムーンサルトの様に相手に叩きつける)等でペースを掴むんですが、菊池がスパイダー式のフロントスープレックスからのダイビングヘッドバットをかわされると、戦況が一変します。
ここから森嶋&丸藤が連係で畳み掛けるんですが、その畳み掛け方が凄まじかった!特に森嶋のグランドキャニオン→丸藤のトップロープ上からの顔面へのミサイルキックは圧巻でした。
菊池も粘ったんですが、最後は丸藤が一度かわされた不知火を執念で決めて菊池からピン(菊池から直接勝利するのは初めてかな?)。
間違いなく今日のベストバウトでした。
元アジアタッグ王者コンビが負けてしまった事に一抹の寂しさを感じた僕ですが、小橋の強さ、菊池のゴツゴツした攻撃、丸藤のスピーディーかつ的確で華麗な技、森嶋の重量感溢れるパワフルな攻めと四人の持ち味がすべて堪能できた試合でした。
特に丸藤を相手にした時の小橋は、かって超世代軍の頃に菊池を子供扱いした鶴田を彷佛とさせる程の強さでした。
たた、もう一つ不満だったのは森嶋&丸藤が試合後に小橋と握手をした事でしょうか。これから越えていかなければいけない相手と握手するくらいなら、突っぱねてほしかったなーと思いました。
そういえば丸藤の退場時には入場時よりもファンが群がってましたねー。メインイベント
三沢&小川&鈴木 VS 秋山&斎藤&金丸
メインイベントは両チームとも一人ずつでの入場です。
一番人気はやはり三沢。おなじみの「スパルタンX」が流れると場内大三沢コール。秋山の入場時にもファンが群がってましたが、秋山コールは起きませんでした。小橋が新テーマ曲だった為、この日唯一大コールが起こったのは三沢だけでした。
そうそう、三沢が入場する直前に四〜五十代の女性がカメラを持って凄い勢いで三沢の入場する通路へ走っていってましたね(笑)。
先発は金丸とコタロー。スピーディーな攻防の後にコタローが秋山と斎藤にちょっかいを出しますが、これは秋山になんなくかわされてしまいます。それでもめげずに再度エルボーで襲いかかり、これは見事にヒット。怒った秋山と斎藤が出てくると、コタローはすかさず自軍コーナーへ戻り、三沢と小川が出てきて三人で迎え撃つ態勢をとりました。このコタローの動きには場内もやんやの歓声です。
小川の左肩にはテーピングが施されていました。案の定試合中はそこを狙われ動きが止まる事もありましたが、ここぞという場面では三沢との連係や自分の得意な動き(足を取られてからの延髄斬りやロープに振られて返ってきた時に持ち上げられた所をさらにネックブリーカーで切り返す)をズバリと決めてました。
これに対して斎藤も多聞戦敗北のショックを微塵も感じさせない元気の良さでした。声もよく出ていたし、なによりこのメンバーの中でパワーでは頭一つ抜けていました。「このクソガキーッ!」と叫んでコタローに決めた滞空時間の長いブレーンバスターや三沢や小川をなぎ倒した力強いラリアット、さらにはフォールにきたコタローをカウント1で跳ね飛ばしたり、もはやパワーファイターといっても差し支えない程でした。
ところでこの試合で一つハプニングがありました。秋山をエルボーで場外へ吹っ飛ばした三沢がいつもの様にロープへ走ります。エルボースイシーダを察知して逃げる秋山。すると三沢、これまたいつもの様にエプロン寸前で止まってロープに背を預け、クルリと反転してリング内に戻るというおなじみのムーブをやろうとしたんですが、なんとこれに失敗して頭からリング内に落ちてしまったんです。
滅多にない三沢の失敗に場内もどよめきます。「ロープが緩かったんじゃないか?」「これって滅多に見れないぞ」「三沢もトシだからなぁ・・・」というファンの話し声が聞こえてきます。
失敗の原因がなんなのか、本当にロープが緩かったのか三沢本人の失敗かどうかはわからないんですが、どちらにしろあまり見たくなかったシーンでした。
とはいえさすがは三沢、その後はこの失敗のショックを全く感じさせないファイト振りでした。相変わらずエルボーは力強く、一発決まる事に観客もどよめいていたし、秋山も打撃戦では圧倒されるばかりでした。秋山の動きも相変わらず良かったです。
秋山が三沢にエクスプロイダーを放つも、三沢がすぐに立ち上がり、突っ込んできた秋山を逆にタイガードライバーで捕らえる等、二人の絡みはさすがと思わせるものでした。
しかしこの試合のMVPといえば、やはりコタローでしょうか。
試合中盤で秋山組に捕まり、いつもの様に秋山に腰が折れるのでは?と思わせる程の逆エビを決められ、場外でもいたぶられます。三沢と小川のサポートを得て必死に反撃するコタロー。ライダーキックもズバリと決まり、試合終盤では金丸をかなり追い込みました。
特に凄かったのが、三沢と小川が金丸の両手足を持ち、体を宙に浮かせた所へコタローがフロッグ・スプラッシュで舞い降りるという連係(WAR軍が前にやってましたね)。これは金丸もかなりのダメージがあった事でしょう。
しかしそこは元ジュニア王者、秋山&斎藤との連係で挽回します。三沢&小川を蹴散らした秋山&斎藤がコタローにいつものバックドロップとパワーボムの合体技を決め、そこに金丸がダイビングボディープレス!カウント3寸前で返すコタロー!場内は大興奮です。
ここから金丸が一気にムーンサルトプレス、ディープインパクトと畳み掛けますが、一瞬の隙を突いたコタローがミステリオ・ラナ!カウント2.9!!惜しいなぁ〜。
結局最後は金丸が垂直落下式ブレーンバスターで粘るコタローを沈めましたが、コタローは頑張ってましたね〜。金丸からフォールを奪う日もそう遠くないのでは?と思う程でした。
正直このカードを見た時に「コタローがまたやられるのかな・・・」と思いましたし、実際結果はその通りでしたが、内容は希望が持てるものでした。
コタローは前進しています!
試合の感想ですが、やはりメインというだけあって面白かったですよ。若干秋山や小川の影が薄く感じましたが、それだけコタローが頑張ったという風にとっていいと思います。
それでは興行全体の感想です。
前半はやや盛り上がりに欠けた感がありましたが、後半の三試合はさすがという内容でした。改めて三沢、小橋、秋山、高山は別格だなという感じを受けましたね。
それに対していまだにパッとしないのが雅央、佐野、泉田の中堅達。試合自体は目を覆いたくなる程酷いわけではないんだけど、金山さんが述べられた様に、淡々とただ試合をこなしてるだけ、という印象でした。
彼等も自分の得意な動きやおなじみの技を繰り出せば、それなりに観客は沸くんですよね。ただ、それが点になってるだけで線になってないという印象でしょうか。
地方興行としてはまぁこんなものかなという所でしょうか。
一番印象に残ったのは小橋と丸藤の絡みでしょうか。とは言っても目に浮かぶのは小橋の鬼の様な強さの前にのたうつ丸藤の姿ばっかりなんですけどね。勿論丸藤も不知火をはじめとしたキレのある動きで観客を沸かせてましたけど、小橋の一発のチョップの方が衝撃度が大きかったんですよね〜。
あと最後に苦言を一つ。せっかく久し振りに大分に来たのだからもっと宣伝に力を入れま
しょうよ〜。
CMも一応やるにはやってたけど、あんまりポスターも見かけなかったし・・・。
平日開催でしかも雨という条件を考えたら、あの観客の入り具合は良かった方だとは思うんですけどね。
僕はこの小さい体育館で旧全日の頃、川田VS小橋や小橋VSウィリアムスを見たものだから、どうしてもその時の興奮と比較してしまうんですよね〜。狭い体育館の中が立ち見までギッシリ詰まってて、マジで地鳴りかと思う程の重低音ストンピングと観客の歓声、小橋への「ありがとうー」というファンの声・・・。
いやー、今思い出してもゾクゾクします。
とはいえ、久々にNOAHを生観戦できて良かったです。次回はいつになるのかわかりませんが、また観戦したいと思います。
それはそうと川畑が試合しませんでした。ひょっとして溢れちゃったのかな?
僕が小橋の次にお目当てにしてたKENTAですが、第五試合が始まったあたりからリングサイドに来てましたね。
丸藤の試合では一度奥の方に戻って、遠くから鋭い視線でリングを見つめてました。
次に来る時は志賀もヨネも怪我を治して戻って来ててほしいですね。「あの二人、今日はいないんだなー」とか考えると、やっぱりちょっと寂しかったもので・・・。
僕がこの観戦記の最初の方に書いた小学生の男の子二人ですが、メインが終了した後「俺、生で初めて三沢見たよ〜!」「面白かったな〜!また来よう!」と言ってましたねぇ・・・。彼等が三沢や小橋だけでなく、永源や百田、佐野や雅央、外人勢にまで無邪気に声援を送っていたのが、なんとなく嬉しかったですね。
それでは、これにて観戦記を終了したいと思います。