ノア 2002.2.17
小橋復帰戦 日本武道館大会観戦記

投稿者:sf-masa

観衆:16500人


午前中にお台場でWRCのイベントを見て武道館に直行。少し早めについてしまい開場までまだ1時間半もある。
仕方ないので昼食に牛丼(煮込みがたりなくてタマネギが生状態)を食べ、マックで時間を潰してから開場時間である2時ピッタリに武道館へ。
開場前なのに既に武道館には人がいっぱい。ダフ屋もチケット入手に困難のご様子。この大会をダフィーから買ったら最低でも倍は吹っかけられそうだ(笑)
では、観戦記へ…

まず、試合前に本日のカード発表。当然メインへの拍手が大きい。
もぅ、期待と喜びで武道館が膨れあがっています。
ちなみに会場は超満員。全日の時にも超満員は何度か見たが、これ程ギッチリ詰まった武道館は見たことがない。
最上段まで空席が1つもない上、立ち見のお客もいました。

 

第1試合 30分1本
鈴木鼓太郎 ○KENTA VS モハメド・ヨネ レイ・ゴディ×
10分23秒 ファルコンアロー→片エビ固め

4人中初めて生で見る選手が3選手、楽しみにしていた試合でした。
はじめにレイ・ヨネが入場。アフロはスタンドからでもよくわかっていい。ヨネは自分を表現するのが巧い選手でイイですね。
KENTAは相変わらず女性人気が凄い。里谷多英顔負けのコザックでリングインするKENTA、膝の具合は良いようだ。
試合前に第一試合とは思えない盛り上がりだったのは、オープニングの余韻を引っ張っていたからでしょう。
内容は、新人らしくコタローが捕まる展開だったけど、その中でちゃんと自分の持ち技を出していった所はみごとでした。まだ判断するのは早い時期だけど、良い物は持っていそうな感じなんでこれからに期待です。
KENTAはローリングクレイドルを出し、彼なりの小橋復帰をお祝い。最後は最近の得意技ファルコンアローで勝利しました。
この試合勝利者チームにはスポンサーからコンポ?をプレゼントされる事になっていて、その箱をKENTAとコタローがマイティーから受け取ってました。箱は間違いなく空箱なんですが、2つ重ねられたKENTAがちゃんと重そうなふりをしていました(笑)


第2試合 30分1本
○青柳 百田 木村 VS 川畑× 泉田 永源 
13分18秒 後ろ回し蹴り→片エビ固め

ハイ、いつもの試合です。
特筆するとしたら、永源のジャイアントスウィングが23回転したことですかね。これは結構盛り上がりました。
しかし、この後永源はしばらく立ち上がれず、結局回された百田に反撃を喰らっていました。
ラッシャーの登場は1回か2回で、腹への張り手、頭突き、カウンターのラッシングラリアットの3つくらいでした。
最近思うけど、還暦を迎えた後もロープに走ったり、川田や小橋のキツイ攻撃を受けていた馬場は、それだけでもの凄いことだったのかも。
マイクは「永源、、、永源、、、こっち向いてよ!」「梅が咲いたけど、まだまだ寒いですね。サクラが咲くまで風邪をひかないようにしてください」ってな感じの事でした。
唯一残念だったのが百田の手拍子が無かったことくらいでしょうか。


第3試合 30分1本
○杉浦貴 池田大輔 VS ドノバン・モーガン× マイケル・モデスト 
10分10秒 バックドロップ→片エビ固め

モデストは入場でサムアップを3回、サービス満点です。
大ちゃんはアフロで入場。しかし今日はアフロを外さない(笑) まるで地毛だと言わんばかりの素振りまで見せます。これを面白く思わないのがハゲいやスキンヘッドのモデスト。
外せ外せとジェスチャー。自分はてっきりこのアフロをモデストに被せる為に残しているのだと思っていたけど、レフェリーがこれを取り上げてセコンドに、、、。アフロモデスト見てみたかった(笑)
試合は至って普通でした。モデモーは試合序盤でお約束の技(エルボードロップ×2→踏みつけサムアップ、モーガンは「ドーモ!」)を披露。
それを中盤で杉浦がそのまま真似をするシーンが一番の盛り上がりでした。
杉浦のサムアップは、モデストに向かってやったあと大ちゃんに向かってもやっていました。
試合は池田&杉浦組が勝利し、二人がリング上で抱擁し不仲タッグもこれまでかと思われていたが、退場の花道で大ちゃんが杉浦を蹴飛ばし、結局また不仲に。杉浦はゲートの横から退場していきました。


第4試合 30分1本
佐野巧真 ○小川良成 VS リチャード・スリンガー× スコーピオ 
9分31秒 同士討ち→片エビ固め

この試合、最後がなんだかわかりません(笑)
小川がリッチをカバーした所に佐野に攻撃されたスコピオがのしかかって3カウント。
正直なんだこりゃ?的結末でした。
4人ともあまり良いとこなし、っていうかもーちょっと試合が見たかった。
リッチは試合前のムーンウォークが一番の盛り上がりだったかも。


休憩

第5試合 30分1本
○井上 本田 田上 VS 橋× 志賀 斎藤 
20分14秒 アルゼンチン式背骨折り

なぜか?田上人気が凄い。 そして志賀を熱烈に応援する一団も(笑)
この声援に答えてかどうかわからないけど、この日は志賀が大奮闘。
展開が早くて良く覚えて無いけど、田上・多聞・雅央3人を1人でダウン奪ったシーンはこの試合一番の盛り上がりでした。
こうやって盛り上がると、腕ひしぎもいつもと違った盛り上がりになり、もしかしたら?って期待を持たせる事になる。志賀がひと皮剥けるヒントがこの試合にあったかもしれません。
普段6メンでは一番目立たない志賀がこの日は一番目立っていたのだから、どれだけ奮起したかわかると思います。
試合後、彰俊と握手をして別の花道から退場した志賀の後ろ姿に、新たなる決意を感じ取れる事ができました。

 

第6試合 30分1本
○金丸義信 菊地毅 VS 井上亘× 獣神サンダー・ライガー 
17分38秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め

メインを除いて、この試合が一番の盛り上がり。
やっぱ対抗戦は麻薬ですね。無条件でハイになれますもの。サッカーの国際試合に日本代表がでるようなもの。
応援するチームがハッキリしていると、これ程までに会場が一体化するのかと実感しました。
しかし、ライガーは巧いですね。対抗戦慣れしています!感心しましたよ。
ヒールになるコツを熟知している。他団体に乗り込んできて、自分は何をすべきなのかわかっています。レフェリーに手を出すところなんか流石!
もー登場時から大ブーイング、突っかけてブーイング、カットに入ってもブーイング、何をしてもブーイングって感じでした。
Boooooooooooo
!!!!
逆にノア軍はなにをやっても大歓声、金的やっても大歓声だし(笑)
たぶんフォークでライガーを血祭りにあげようが、有刺鉄線バットで殴ろうが大歓声だったでしょう(笑)
で、試合は前半ノア勢がかなり劣勢に立たされ、新日勢に負けるのかと思いきや、受けのノアと表される事からも、受けた後の反撃で試合は一気に盛り上がった。
最後は垂直落下で金丸が井上から勝利。試合後のいざこざで新日ジュニア勢が一斉にリングイン、モー大混乱です。
杉浦なんかも飛び出してきて、一気に全面戦争の様相を呈してきた。
その中で帰れコールが起きていたのですが、自分は田上が登場して田上コールが起きているのだと思い2回程意味不明な田上コールをしてしまいました(笑) 恥ずかしい、、、、(*^^*)
あ、そうそう。最後にライガーに何か物を投げつけたファンがいたけど、あれはやめようよ。
ブーイングはファンに許された行為だけど、物投げるのはルール違反だよ。


GHC Jr.ヘビー級選手権試合 第7試合 30分1本
(選手権者)○丸藤正道 VS (挑戦者)フベントゥ・ゲレーラ×
24分57秒 不知火→片エビ固め

ここでタイトルマッチ。
GHCジュニア戦のテーマが流れ、曲の最後にどーーーーん!!!!
とんでもない爆音です。これ心臓の悪い方やおじいちゃんおばあちゃんにはオススメできません(笑)
で、両選手の入場ですが、第6試合の後で会場が明らかにトーンダウンしているのがゲレーラの入場でわかりました。
いつも通り髪を振り乱して入場してきているけど、客の反応はそれほどでもない。
丸藤の入場はさすがに盛り上がったが、やはりみんな第6試合で疲れたのかカードの割にはって感じでした。
結論から書きますと、この試合はハッキリいって期待はずれでした。正直面白いと感じませんでした。
丸藤の試合でハズレをひいたのは初めてじゃないでしょうか。
つまらなくなった最大の要因は、やはり試合内容なんですが、それ以外にも色々とありました。
まず、さっきから述べているが対抗戦の後だと言うこと。
そして、受け狙いなのか、自慢なのかわからない
「まるふじーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ってヤジ。これがメインまで悩まされるとは思いませんでした。
このヤジ、単に息が続く限り名前をのばすと言うものなんだけど、最初にこれをやった時、結構な声量なんで観客から拍手が起きたんですよ。で、それに気をよくしたかどうかわからないけど、これを連発するようになった。試合が始まっても
「まるふじーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ゲレーラが反応してそちらの方向(恐らく北側)を向いて拍手していましたが、ここでやめてもらいたかった。
その内に、他の人もやるようになり、かなり気が散るようになった。
次第にウザくなってきて「やめろ!バカ」「ウザイよ」などのヤジに対するヤジが飛ぶようになるけど、本家は一向にやめない。
こんな中で試合が行われたから観客(少なくても北がわに面していた観客)も集中できない。
これをメインまでやっていたんですけど、まぁ後半は観客の声にかき消されてましたね。でもウザイです。

では、試合の方を。
この試合で観客が期待していたのは、ゲレーラと丸藤だからこそ出来る攻防。
しかし試合で見せたのは、大技、ダウン、大技、ダウンみたいな結果的にダラダラとした攻防。
見所は沢山あったんですよ。ゲレーラはzero-oneの旗揚げ第2戦で高岩が見せた不知火返しをやったし、丸藤も雪崩式フービードライバー返しなどで沸かせました。
しかし、それらの点が線にならない。ここで大技をラッシュして欲しい所で両者の動きが止まってしまう。
そんな感じの試合でした。
フィニッシュの不知火なんですが、裏不知火で顔面をマットに当てておいて、続けて正調不知火を決めると言う連携でした。自分が今ひとつに感じた理由は、裏不知火がいまひとつパッとしない技だった事と、最後の不知火がフィニッシュとしてもはや弱くなっている事。
vs高岩戦では、雪崩式不知火の後にシューティングスタープレスをだしてフィニッシュしているだけに、それと同等の終わり方を期待していたのだと思います。
観客の過剰な期待と言えばそれまでなんですが、試合が盛り上がらなかった事も確かなわけで、反省点は多かった試合だと思います。

 


GHCタッグ選手権試合 第8試合 60分1本
(選手権者)高山善廣 ×大森隆男 VS (挑戦者)力皇猛○ 森嶋猛
16分01秒 パワーボム→エビ固め
GHCタッグ戦のテーマが流れ、曲の最後にどーーーーん!!!!
やめようよ、これ心臓に悪いって(笑)
ノーフィアーのテーマっていいもんですね。やっぱ観客が一つになってコールなり声を張り上げられるテーマは良い物です。
試合は森嶋が一方的に高山の重たい蹴りを食らうって試合だったと記憶しています。
力皇は試合序盤の殆どを場外で過ごしたんじゃないでしょうか。
しかし、森嶋が死んでいなかった事が後半の巻き返しになった。
特に高山が花道でのびている間、コーナーの大森になりふり構わず打っていったラリアットは、勝ちへの拘りがよく見えました、最後はダブルインパクトからのパワーボムだったかな。
とにかく大森が負けてしまいました。それとカットに入った高山をみごとなバックドロップで投げきった森嶋も、荒削りながら自分の技にしている感じがしました。
とにかくデビュー2年足らずの力皇がベルトをとるなんて実は凄いこと。最後は正直におめでとうと言いたくなりました。
でもGHCタッグは、初防衛戦に負けるとのジンクスでもあるのかな?(笑)

 

第9試合 60分1本
永田裕志 ○秋山準 VS 小橋建太× 三沢光晴 
26分49秒 ワンハンドクラッチエクスプロイダー→体固め


この試合を見に16500人(主催者発表)もの大観衆が集まった。
プロレスが大好きな小橋が大好きだから、その復帰が待ち遠しくて仕方ない。
そんな空気が、第8試合終了と同時に蔓延し自然発生的に大小橋コール!
もぅ、自分の喋る声も聞こえないくらいの音量でした。
突然、平川アナのナレーションが始まり、去年の武道館での小橋のコメントが会場にながれる。
その音声にも大きな拍手!もぅ小橋の入場を待つのみ!
GRAND SWORD(New.Ver)のイントロが流れると同時に小橋!小橋!……………………

小橋!     小橋!       小橋!          小橋!      小橋!     小橋!    小橋!

    小橋!     小橋!  小橋!   小橋!          小橋!      小橋!    小橋! 

小橋!    小橋!    小橋! 小橋!    小橋!     小橋!     小橋!     小橋!

    小橋!    小橋!   小橋!        小橋!    小橋!   小橋!    小橋! 

小橋!    小橋!     小橋!   小橋!        小橋!       小橋! 小橋!

    小橋!    小橋!    小橋!  小橋!    小橋!  小橋!    小橋!

 

小橋!小橋!小橋!………………の大合唱。

テーマ曲が聞こえないなんて初めて体験した(笑)
花道に姿を表した小橋はゆっくりと観客席を見渡した。
まるで、本来いるべき場所に帰ってきた喜びを全身で楽しんでいるかのようだった。

 
試合が始まるとチョップ一つで沸く沸く。逆水平を見て小橋の復活を喜ぶノアファンは多いのだろう。
そして、超滞空ブレーンバスター。少し足がふらついたがそれでもちゃんと滞空して見せた。
ラリアットもハーフネルソンもスリーパースープレックスもやった。
以前の技を出す小橋の姿が何故か新鮮だった。
1年間見ないだけで、こんなに懐かしく思えてしまう。
1年間この日を待ち望んだからこそ、余計に懐かしく感じたのだろう。

試合の方は、秋山にリストクラッチで負けてしまった。
もちろん勝ってもらいたかったが、それはこれから先の小橋に期待すれば良いこと。
試合終了後、秋山らが退場した後も、殆どの観客が席を立たなかった事からもわかるように、ファンはリングに帰ってきた小橋の姿を見ただけで満足だった。
世界一真っ直ぐな男の第二のスタートはまだ始まったばかり!


 


総括
第2試合は別にして、休憩前の試合は見所がある試合ではありませんでした。
興行全体で見ると、試合数を埋めるために組んでいるって感じがする。
特に、この大会はシングルマッチが1試合も無かったのが残念。
勝敗が読めない、また意味があるシングルマッチを一つは組んでもいいと思う。

おまけ
自分の席の4列前にライガーのマスクを最初から最後までかぶって応援しているファン発見!
場内は熱いくらいだったので、そうとう辛かったんじゃないかな?(笑)
それと、自分の前の列はガチガチの新日ファンが3人ほど陣取ってました。
ライガーへのブーイングに負けずに熱心に応援している姿は賞賛に値します。それほどライガーへのブーイングは凄かったですから(笑)
後、自分の右下の方の観客が志賀の腕ひしぎに対して「落とせコール」、、、、落ちないだろ(笑)