運良く仕事が早く片付いたので、急遽思いつきで後楽園ホールまで行って来ました。といっても家から現地までは電車で片道1時間半。おまけに席があるか確認もしないまま。我ながら無茶してます(笑)
案の定会場は満員札止めで、「見えないかもしれないけどいいですか?」という条件付で立ち見席を売ってもらいました。
というわけで観戦記いきます。
詳しい技のやりとりは正直よく覚えていませんが…。
第1試合 ○川畑VS×鈴木
新人の鈴木に注目して見てたんですが、気がついたら輝鎮と鈴木のパワー差ばかりが目に付く試合となっていました。正直言って、輝鎮にはまだ後輩の良さを引き出す余裕はなかったように思いました。輝鎮本人もロープワークや技のミスがあり、NOAHで初勝利とはいえ内容はいまひとつだったかなあという感じです。
ただ、フィニッシュのダイビングセントーン、これはなかなか説得力のある技ですね。そこに行くまでの技術を磨くのが課題でしょうか。
第2試合 木村・○百田VS×永源・泉田
泉田は金髪で登場。似合ってません(笑)
内容的にはまあ、いつものアレですね。永源さんはジャイアントスイング17回回しておりました。
第3試合 池田・×ヨネVS○スミス・シュミット
うわさの池田のアフログラサンは、やはり後楽園でも受けておりました。ヨネとのアフロコンビは遠目でもかなり目立ちます(笑)
試合はそのヨネが生きのいいファイトを見せていましたね。ダイビングギロチンやローリングサンダー(ニールキック)は手足が長いこともあって、なかなか豪快です。体重はジュニアとヘビーの境目だけど、どっちかというとヘビー向きかな。
試合はこの中ではパワーに勝るスミスが、ラリアットでヨネを下しました。スミスの上半身はすごい体ですね。横のシュミットも120kgあるのに、どうしても細く見えてしまいます。
第4試合 ○フービーVS×マット
フービーは以前来日した時とテーマ曲が変わっていました。
彼は入場時に頭にペットボトルの水をしこたまぶっかけて、リング上でヘッドバンギングするというパフォーマンスをするんですが、以前のロックサウンドの方がそのパフォーマンスに似合ってました。なんで変えたんだろう?
とはいえフービー人気はここでも健在。アピールも上手いしさすがですね。マットも負けじと手拍子を要求しますが、手拍子と共に起こったコールはフービーへのもの(笑)。「ちょっと待てい、俺だって俺」と胸を指差すマットが気の毒やら可笑しいやら。
試合はフービードライバーであっさり決着。試合後にカメラに向かってベルトを巻くポーズを取っていたのは、一応GHCジュニアへのアピールということだったんでしょうか。
第5試合 スコーピオ・×スリンガーVS○モデスト・モーガン
何気に好カード。どんな試合を見せてくれるか結構楽しみでした。
始まってみると予想通り、笑いありシリアスありのメリハリのついた楽しい試合。試合はブレーンバスターの打ち合いからモデストがスリンガーを背中に担ぎ上げ、リアリティ・チェックで締め。
実は今回スリンガーの試合を初めて見たんですが、負けたとはいえいい選手ですね。ジュニアにも積極的に絡んで欲しい素材です。他には、エクセレンス・インクことモデモーのコンビネーションの良さ、スコーピオの意外なパワーが目に付いた試合でした。
第6試合 ○志賀VS×杉浦
前の楽しい試合から、会場は雰囲気が一転。試合前から結構ものものしい雰囲気になっていました。なんだかんだ言って、皆注目してたんですね。
両者入場。予想以上に志賀への声援がすごいです。崖っぷち志賀への判官びいきもあるとはいえ、これだけ応援してもらえるなら彼も捨てたもんじゃないですね。
試合開始。いきなり志賀が張り手。杉浦も少しやり返すが、あまり付き合わずに志賀にスピアー!マウントポジションから藤田ばりの膝蹴り連発というインパクト十分のスタート。
その後も喧嘩腰な杉浦の強いこと強いこと。志賀も執拗なスリーパーでなんとかスタミナを奪おうとしますが、その後の反撃がまっ正直過ぎ。すぐやり返されてしまいます。
しかしそれでも絶対負けられない志賀、さすがに粘る。会場も8割から9割がた、声援で志賀を後押しします。ジャーマンも返し、腕ひしぎもロープに逃げた志賀、最後はジャックナイフでエビに固めて3カウント奪取!観客大歓声。杉浦はレフェリーに詰め寄るが判定は当然覆りません。志賀は「ここが違うよ」とばかり自分の頭を指差して杉浦を小馬鹿にした顔をしてました。
もっとも勝ったとはいえ志賀には課題の多い試合でした。まずいつも思うことですが、攻めが正直過ぎ。出だしからして、杉浦がいつまでも張り合いに付き合わないことくらいはいつもの試合ぶりからわかりそうなもの。今の体でヘビーでやるなら、もう少し嫌らしさがないと通用しないよ。次に技にもう少しこだわりを持って欲しい。説得力に欠ける打撃でやり合うより、得意の関節で相手を地に這わせたほうが試合は盛り上がったはず。そういうシーンをもっと期待していたんですが、予想以上に関節に行く機会が少なかった。中途半端にしないでこれというこだわりを持って欲しい。後輩相手に丸め込みで勝ってもね。
厳しいことを書きましたが、僕は志賀を応援しています。今日の会場を見れば、同じように応援してる人も少なくないことがわかります。本当に頑張って欲しいですよ。
第7試合 高山・○大森VS田上・×菊地
普通なら、菊地と第2試合の泉田はポジションが逆のはず。にもかかわらずこうなったのは、ブルドッグスはGHCタッグ挑戦者決定戦で負けたから、ノーフィアーとは対戦を組めなかったという事情があったんでしょうね。
試合はその菊地が徹底的に狙われます。菊地は菊地らしくやられてもやられても向かっていきますが、特に高山にはあっさりひっくり返されます。しまいにはダウンカウントを8くらいまで取られてしまいます。
田上も今日はあまりいいところなし。高山に足を取らせて延髄切りという小川ばりの(笑)技を見せるも(そういや志賀もやってたな。流行ってるのか?(笑))、いつもなら1回は出る喉輪落しは今日は1回も出ませんでした。
最後は大森の「アックスボンバー!!」が菊地をなぎ倒して3カウント。試合としては残念ながらいまいちでした。
第8試合 本田・×井上VS力皇・○森嶋
GHCタッグ挑戦者決定戦。
雅央は入場テーマ曲が変わっていました。格好はいつも通り、多聞とお揃いでタオルを肩にかけて入場です。
試合はかなりの熱戦となりました。通常の試合形式ではこの日のベストバウトといってもいいと思います。
…が、非常にめまぐるしい展開だったこともあって、詳しいやりとりをよく覚えていません。ごめんなさい。
タッグとしてのコンビネーションは、多聞・雅央組に一日の長がありました。逆にW2はいちいち2人がかりで攻めにいきすぎ。もうすこしパートナーを信頼してやんないとタッグとしてはどうかと思うんですがいかがでしょうか。
しかし勝ったのはW2。完成度はともかく、一時の勢いは戻ってきましたね。パワーで老舗タッグ屋をねじふせてしまいました。
リングサイドで試合を見ていたノーフィアーは馬鹿にしたようにパラパラと拍手を贈って帰ってしまいましたが、W2はここでマイクアピール。
「次にベルト巻くのは俺らだからな。武道館で待っとけ!」
負けた多聞・雅央組の最大の弱点は、やはり雅央が決め手に欠けるという点でしょうか。受けの強さはさすがなんですが、それも限界があるしね。バイプレーヤーとしてはなかなかいい動きをするんですけどねえ。
第9試合 WAVE VS STERNNESS イリミネーションマッチ
この試合形式を観戦するのは全く初めてだったのですが…。
まず一言。非常に面白かったです!
まず試合前、観客からどよめきが。見るとライガーと田中稔が来てます!いったい何しに来たのか?
そんな中、スタッフが「はい、ドアの前空けてください!」
僕は最後列のドアの前で立ち見していたのですが、その前を空けさせられました。ということは誰かここから入場するのか?
観客がざわめく中、流れてきたのはいきなり「スパルタンX」!
この曲に合わせて、WAVEの面々がそれぞれ違う入場口から、順番に入ってきました。なかなか凝った演出にいやがうえにも期待が高まります。
続いて流れてきたのは当然「STERNNESS」。橋が、金丸が、そして我々が空けたドアからは彰俊が(こんな至近距離でレスラーを見たのは初めてです(笑))、そして秋山が入場。秋山は肩にまいたバンテージが痛々しいです。大丈夫なのか秋山。
リングにずらりと並んだWAVEとSTERNNESSの面々。これだけ揃うと壮観です。試合はSTERNNESSがゴング前にWAVEを急襲し、荒れ模様で始まりました。
しばらくすると試合は落ち着いてきましたが、ここで目立ったのはなんといっても橋!
とにかくもう頭突き、頭突き、頭突き(笑)
丸藤に、佐野に、小川に、そして三沢に、一体何発かましたのか数え切れません(笑)
切り込み隊長の役目を見事果たしたといっていいでしょう。今日の裏MVPだと思います。
それから丸藤もよく頑張っていました。動きの良さもさることながら、技の受けっぷりの良さも特筆もの。
試合の流れは公式HPにある通り。まず彰俊がスイクルデスで佐野を沈め、金丸が急所蹴りからの丸め込みで丸藤から3カウント。彰俊が三沢にランニングエルボーで敗れるも、秋山が小川をエクスプロイダーで沈め、WAVEはとうとう三沢1人に。一見STERNNESS好調です。…が、気になる点が。ここまでSTERNNESSの大将・秋山がほとんど動いていない。やっぱり肩か?
一方自分1人になってしまった三沢、さすがにエンジン全開。まず橋をタイガードライバーで沈め、金丸にはなんと!エメラルドフロウジョンを敢行。1回目は金丸にDDTで切り返されるも、2回目できっちり決めて金丸脱落。社長もなりふり構わず勝ちに行ってます。
とうとう試合は大将対決に。…しかし、やはりコンディションの差は明らかでした。三沢、当然のごとく秋山の肩を攻めます。秋山、相当痛そう。三沢のタイガードライバーは秋山返したものの、続けて三沢は腕ひしぎに。怪我人にこの攻めはきつい。秋山は必死にロープに逃げ、一度はエスケープ。しかし三沢は再び秋山を捕獲、切り札・裏十字固めへ!セコンドの志賀の叫びもむなしく、結局ここでレフェリーストップ。WAVE、逆転勝利!!
終わってみれば本気になった三沢の強さと、怪我をおして強行出場した秋山がいかに無理をしていたかが如実に現れた試合でした。彰俊は納得いかないのか何度も西永レフェリーに詰め寄り、しまいにはリングから放り投げるという行為に出ましたが、そんなことしたらそらブーイングも出ますわ。少しは手加減しましょうよ。
…とまあ、ここで終わるはずだったんですが、この後少々おまけがつきました。
試合後リングに残る丸藤。そこへ試合を見ていたライガーと田中が、なんとリングへ上がってきました。観客の殆どは大ブーイング。
「上がってくんじゃねー!」
「新日来んなー!」
「おまえら帰れー!」
いや罵声が飛ぶ飛ぶ。
せりふは忘れましたが、ライガーは何やらマイクで丸藤を挑発。
足元にマイクを投げられた丸藤は一言。
「ノアのジュニアは、最強です」
かーっ、言うね丸藤。ライガーは
「最強か最強でないか、どっちが最強か、やってみりゃわかるじゃねーか。口で言う前に試合してみりゃわかるじゃねーか、え?」
とかいう感じで返してました。
丸藤がライガーに握手を求めましたが、ライガーはその手をパチン。ここでまたブーイング。それにしてもここまで、一緒に来た田中は何もせず。ついてきただけ?(笑)。もったいないなあ。
ライガーらが帰ったあと、丸藤は観客に一礼。こちらは暖かく拍手で送られて帰っていきましたとさ。
全体的にかなり面白い興行でした。ただ個人的な話ですが、席はやっぱり事前に取るべきでした。立ち見スペースの狭い後楽園ホールで、3時間立ちっぱなしはさすがに辛いです(笑)。観戦は計画的に(笑)
それから思いのほか文章が長くなってしまいました。こっちもかなり疲れました(笑)読まれた方も疲れたことでしょう。平にご容赦下さいませ。
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