2005年3月18日 ハッスル8
両国国技館大会観戦記

投稿者:KEIさん

観衆:7505人


 今回のハッスルは初の都内大会場を使用。
平日興行という点を除けば、事前の話題作り、ハウスでの地固め、
小川対川田という切り札を揃えるなど、正にこれまでの総力を結集した
大会である事が見て取れました。自分もハッスルの成長具合を確認するため会場へGO!

会場入りするとスタッフ全てが紫色の覆面を着用、うん、素直に無気味です。
今回の売りの一つである観客ジャッジメントシステムに使用するための
縦30センチ、横40センチのボードを手渡され二階席へ。

見ると会場の向側はビジョン、入場ゲートを使う為に潰している様子。
よって観客席は通常の7割オープンという形になってました。

試合前、挨拶をする笹原GMもどこか緊張した面持ち、
今大会への意気込みの大きさの表れでしょうかね。そんなこんなで試合開始!


   第1モンスター
  中村カントク●対○島田二等兵

 素人二人によるシングルマッチ、どうなるもんでしょう。
この試合はエニイウェアフォール・エブリバディレフェリーマッチという、
どこでもフォール、誰でもカウントを取れる方式を取るようです。一見収集つかなそうなんですが、
試合開始後、すぐに場外→開場外へと二人とも移動。カメラが追いきれないのでアナウンサーが
その都度速報をいれるという事になりました、納得。なので第1試合は放ったらかしにして次の試合へ!



   第2モンスター
  石狩●、崔対○ザ・モンスター℃、ザ・モンスターJ

 本当に全日を辞めて良かったのか悩む石狩、パートナーの崔の呼び方を間違えるなど
相変わらずのオトボケぶりを発揮。℃、J同様に自らの攻撃の際には「I!」コールを
崔の場合は「サイ!」コールをするよう試合前のビジョンで観客に促します。

試合開始、℃と石狩のエルボー合戦でスタート。実は観客ジャッジシステムで使う川田、小川用の
ボード以外に℃、J、I、崔のボードも手渡されていたのです。よって、これまでは「℃!」「I!」と
声援するだけだったのですが、このボードの存在によりその都度ボードを
掲げあげるという行動が付加された訳ですね。
というわけで各4選手が攻撃する際には、その選手への声援とボード上げが盛大に行われます。
観客も非常に楽しそう!この観客を動かすというやり方は新しくて結構良いのでは、と思いましたね。

しかし、試合時間が経過するに連れて観客席からボートが見えなくなってくる始末....。
5分を過ぎた辺りからはお客さんも疲れてくるわけですな。「もう誰もボード上げてないよ〜!」
「飽きた〜!!」という野次も飛びますw

最後は石狩がジャーマンで℃を追い込むものの、垂直落下BBで敢えなく撃沈。



 第2モンスター終了後、速報が入るとビジョンには路上で格闘する島田とカントクの姿が映ります。
と思ったらまた何処かに走り去って行きました。いつ終わりを告げるのでしょうか..。

   
   第3モンスター
  ハッスル仮面レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ピンク ○対アリシンZ、ダーク・フォン・マエストロ アイン、ザ・ネオ・デビル・ピエロ1号、鬼蜘蛛、●モンスターソルジャー001号

先に入場するモンスター軍。安生がマイクでこの5匹のモンスターに対して二人だけのハッスル仮面が
勝てる訳がないと不戦勝を宣言します。しかしハッスル仮面は新しくイエロー、グリーン、ピンクを
加えた5人で登場。5人揃ってハッスルレンジャーを名乗ります。
グリーンはモジャ髪カツラを装着した落ち着きのない男性、イエローはおデブちゃんキャラの男性、
ピンクは身長150センチ程の小柄でレスラーとは思えない程細身の女性でした。

試合開始直後から10人入り乱れての空中戦を披露。最も人気があったのがピンク。発する声を聞いても
とても若い感じがします。しかしその身のこなしはしっかり練習を積んだ女子レスラーの動き。誰なんでしょうかね?
慌ただしいムーブで観客を微妙に置いてきぼりにするグリーン、不細工なプランチャや
ヒップドロップで観客を湧かせるイエロー、新キャラは中々に良い感じです。今回赤と青はあまり目立たず..。

羽交い締めにされたピンクは鬼蜘蛛のスパイダーネットを交し、誤爆したソルジャーにダイビングウラカンラナ。
そのまま3カウントを奪い、喜び飛び跳ねます。ピンク
は人気出そうですね。赤と青は下手したら食われかねないですな。



 第3モンスター終了後、速報が入るとビジョンには両国駅近くのチャンコ屋で乱闘する島田とカントクの姿が。
カントクがスタナーを決めますが島田はカウント2で返す。そしてまた何処かへ....。


   第4モンスター
  大谷○対●ザ・サムー&雪女グレコ

 新モンスター、ザ・サムーはグリーンランドの雪男(CWアンダーソン)
グレ子は飛騨高山出身の雪女だそうです。

ゴングと同時に大谷が二ールキックをサムーに浴びせる。すかさず顔面ウォッシュで会場を沸かせます。
ここら辺でやっと二階席も盛り上がって来たかなという感じ。

エプロンに立つグレ子に気を取られている大谷へサムーはパンチ攻撃。コーナー付近で倒れ込む大谷を放ったらかしで
サムーとグレ子は何故か祈り始めます。すると会場暗転後、リング上に雪が!
(なんて事ない、リングサイドから噴射機によって紙吹雪を降らせているだけですが..)
ビジョンには大雪(CG)の中で凍える大谷が映し出される。尚も花道でグレ子は冷たい息吹攻撃。
しかし逆襲に転じる大谷はグレ子に掌を向ける。すると会場が暗転→赤い照明だけが点灯。
ビジョンには炎が(CG)メラメラと映し出され、グレ子はダウン!
頼みの綱を失ったサムーは大谷のパワーボム連発の前に敗北を喫する結果となりました。
ビジョンを使った試合という事ですが、以後改良の余地ありだと思います。


 第4モンスター終了後、速報が入るとともに会場に帰って来る島田とカントク。舞台はリング上へ。
島田が解説席の女性をレフェリーとして呼び込みスクールボーイでカントクから勝利をもぎとります。

 
 この結果からハッスル軍対モンスター軍の対抗戦は2対2。同点になった場合は勝敗を観客に委ねる事に
なっていました。会場入りの際に渡されていたハッスル軍、モンスター軍のどちらかのボードを上げる事に。
そのボードの集計は十数人のハッスル野鳥の会の目によってなされます。
結果、ハッスル軍70対モンスター軍30でハッスル軍の勝利となりました、が
観客って数千人も存在し、ボードも結構な人が上げてました。なのに70対30って....。
全体を100とした比率で表示したのでしょうかね?何とも微妙なシステムです。



   『M字ビターンコンテスト』

 全ての道はM字に通ず!というのはインリン様のお言葉。中々に深いお言葉です。
観客ジャッジシステムと双璧をなす今大会注目のイベントなので極力事細かに、その内容を綴りたいと思います。
くれぐれも「何、この観戦記!?」なんて突っ込みは無しの方向でお願いします!読み飛ばして頂いても結構。

 いよいよインリン様登場!会場中から「インリン様〜!!」という野太い声が飛び交います。
普通に大谷以上の声援を浴びるあたり、人気は着実に上昇している模様。
今回登場するのは一般応募352通から選出された4名。当日までに姿を見せたのは3名、
残り1名は体調不良により当日まで姿を見せなかったようです。リング上には3人分のお立ち台しか用意されておらず
どうやら欠席かと思っていましたが..。そしてインリン様が島田と安生との煽りを済ませるとビタコン開始!

まず最初に登場したのは田中さん。ゲートから音楽にのって入場するとビキニ姿の彼女に会場の
主に殿方から「おぉ〜!」という声が!リングインして四方にその肢体を誇示すると、
見事なY字バランスを披露し観客、主に殿方の心を躍らせます!

次に登場したのは藤原さん。これまた登場すると会場、主に殿方から大歓声!手品が得意だと紹介されると
テレビカメラに向かってその手品を披露。とても簡単なので綴っておきますね。
右手、左手で人差し指だけを立てる「1番ポーズ」を作ります。そして両手をぶつけ合わせた瞬間、
それぞれの小指も立て軽くポーズを取ります。そうしますと、あら不思議!
猫が二匹出てきましたね〜。両手をぶつけ合わせた瞬間に「ニャン!」と掛け声を出すのもポイントです!
(*本人は真面目に観戦記を書いておりますので、もうしばらくご辛抱下さい。)
その可愛さ満点の手品に観客、主に....から大歓声。う〜ん、果して女性陣は楽しんでいたのでしょうかねw


3番目に登場は岡田さん。B1?0センチというアナウンスに場内どよめきが立ちます。
福島弁でのお喋りと共に、特技であるバックブリッジを披露。3人揃った所でお立ち台に乗りM字ビターン!

しかし島田と安生がもう一人の参加者を呼び忘れている事に気付き、二人の最も期待度が高い
ハーフのエリカさんを呼ぶと音楽を鳴り響きます。こちらが優勝候補なのか?と思って目を向けていると..、

アジャ・コング(本名・宍戸江梨花)来たーーーーーーーーーーーー!!!!(場内大爆発!)

可愛くポーズを決めてノシノシとリングイン。勝手にお立ち台に登り、いやに低音な
「3、2、1、MONSTER〜!」でM字ビターンを披露!会場大エリカコール発生!!

最終合格者は観客の反応とインリン様の判断で決定されるとの事。並び立つ4人の乙女!
入場順と同様に名前を順に読み上げ、観客の反応を確認していくと圧倒的にアジャへの拍手が大きかったのですが、
インリン様の口からは福島弁を駆使した岡田さん優勝のお言葉が..。観客大ブーイング!

納得いかないアジャ。インリン様曰く
「美貌を兼ね揃えていないアジャをアマゾネス軍に入れる訳にはいかない。」
続けてインリン様に同調する安生がアジャを「ブス!」と罵倒。怒ったアジャは裏拳を安生に繰り出し退場。
色々ありましたが、最後はインリン様直々のM字ビターンで締め!3人のお嬢さん方もよく頑張りました。

アジャを使うとは大したものです!と言うかアジャもよくオファー受けましたね〜。素直に良い企画でした!


   第5モンスターHHH(ハッスル・ハードコア・ヒーロー)王座決定戦
 金村、黒田、田中○、スパンキー、シルバ、バンパイア、ボビッシュ、坂田

 ハードコアのバトルロイヤルマッチです。優勝者には
何百万円相当の金の棘付きバットが贈与されるさそうです。
 各選手好きな凶器を1つ持参して良いというルール。
リング外にはいくつもの机が並べられていたり、自転車やおでんの屋台も置かれてました。

 試合開始、金村とシルバだけをリング上に残して後の選手は場外へ。
身体の大きさで負けている金村は脚立の上に立つ事でシルバを見下すものの
ボビッシュに脚立を揺すられると敢えなくロープに股間を強打。
しかしチームプレイを発揮するハッスル軍はシウバに狙いを定めます。
もたつきながらも合体ブレンバスターでシウバを投げると数人掛かりでフォール。まずシウバが脱落。

 一転、リング上はボビッシュ対黒田&スパンキー。ボビッシュの圧力の前に
ハッスル軍の二人は場外へ。花道にいるボビッシュにスパンキーは水風船を投げ付けるが
ボビッシュは難なく交わす。逆にリングサイドの観客に風船が被弾するなど惨事を引き起こす!
隙を見せるボビッシュに黒田は自転車に乗って体当たりを試みるも普通に弾き返されてしまう。
ダウン状態の二人に対してボビッシュは持ち込んだビールを無理矢理飲ませると
リング内に押し込み、頭をシェイクし酔いを回した二人にボディプレス。
これにより黒田&スパンキーが脱落。

 攻防は続きます。椅子の上に寝かせたバンパイヤに、田中と金村が
合体技・雪崩式プレンバスター型セントーン「俺ごと投げろ!」を見舞う。
バンパイヤ脱落。残りは田中、金村、ボビッシュ、坂田。



 金村対坂田。場外にもつれ込むと坂田はテーピングで金村を鉄柵に縛り付ける。
身動きの取れない金村に対して坂田は熱々のおでんの具材を顔面に押し付ける
残虐極まりない暴挙に出ます。直接具材攻撃を2度ほど耐えた金村も
3度目に使われた超秘奥義・汁垂らしの刑に無念のギブアップ!
金村が脱落。残りは田中、坂田、ボビッシュの3人。

 舞台はリング上へ。ボビッシュ奮闘するも日本人二人の攻撃に合いフォール負け。
優勝争いは田中と坂田に。机板と白いギターを持つ坂田と田中。
白いギター攻撃を交し机板を叩き付ける坂田、しかし田中の白いギター攻撃を喰らい
身も心も真っ白になります。

ダウンする坂田に椅子を5、6席ほど重ね合わせとどめのスーパーフライ!
HHH戦を制したのは田中となりました。

道具を使った一つ一つの攻撃は見応えがありましたが、
そこに至るまで非常にダラダラし過ぎでしたね。もっとテンポ良く見せ場を提供すれば
良かったと思います。これ防衛戦などあるんだったら次までに改善しておいて欲しいです。



   第6モンスター〜ハッスル軍キャプテン争奪・観客ジャッジメントマッチ〜
  [キャプテン・ハッスル]小川●対○[ハッスルK]川田

 この試合は今大会最大の売りである観客ジャッジシステムが採用されました。
試合での勝利が1ポイント、ハッスルオフィシャルサイト・携帯サイトでの
投票結果での勝敗が1ポイント、会場の観客のジャッジが1ポイント。 
つまりは2ポイント以上取った選手がこの試合の勝者という事になります。

 入場する両者、川田はいつも通りのハッスルKのコスチュームで登場。
一方小川は暴走王時代のコスチュームで登場し、いつもと違う雰囲気を醸し出します。

 小川の頭突きで試合開始。執拗に川田の頭部を踏み付ける小川。
しかし川田はプロレスの基本中の基本、ヘッドロックで長々と小川を捕獲し続けます。
小川はバックドロップで抜け出そうとしますが川田はそれを許さない。

 この試合中ビジョンにはオフィシャルサイト・携帯サイトに投票されている
小川川田票の優劣が横棒ゲージで表示されているのですが、終始小川が劣勢。

リング上でも川田の優勢が続く中、ミドルキックを捕えた小川は残った左足の膝を蹴り上げる。
小川は逆片エビ固めで左足を痛めた川田を攻めます。続けて足4の字固めへ、
ビジョンのゲージもこの時ようやく小川優勢を示します。

4の字に苦しめられた川田、左右エルボー連発→側頭部蹴りで戦況を好転させると
後頭部にニードロップを放つ。川田は1つ1つの技で確実に観客を沸かせます。
そしてパワーボムの体勢、しかし堪える小川、すかさず川田はラリアット→
小川のお株を奪うSTO→急角度BD→垂直落下BBと必殺コンボを繰り出します。

その猛攻を2カウントで凌ぐ小川、とどめに来た川田の顔面ローキックを交わすと
STOボンバー→ランニングネックブリーカー→STOボンバーと必殺コンボを逆に発動!
そしてフラフラの川田を起き上がらせて原型STOを決め3カウント!
取りあえず試合においては小川が勝利を奪うこととなりました。

 そして先にハッスルサイトに集まった投票結果を発表、その結果川田が勝利!
1対1の五分、最後は会場にいる観客のジャッジがこの試合の勝者を決します。
自分が見た所7対3ぐらいの比率で川田有利、ハッスル野鳥の会の集計結果も同様であり
川田が最後の1ポイントを獲得!よってこの試合の勝者は川田!



  試合後

 マイクで小川にプロレスラーとして覚醒して欲しかった気持ちを話す川田。
勝利の暁に自身が手に入れたキャプテンの座を拒否、小川に返上する事も観客に告げます。

 その時高田総統登場、マイクでリング上の二人の友情を軽く見下します。
続けてハッスル軍、モンスター軍で株を発行する考えを明かしますが、小川川田にホリエもんレベルの行動力、
会場にいる観客に株を購入する経済力がない、と最近の時事ネタを利用し会場中からプーイングを招きます。

川田は高田に対して「そろそろリング上に出てこいやー!」とどこぞの統括本部長の物真似で対抗。
高田は素直に意表を突かれたと告白、が先ほどの友情物語を揶揄。
今度はジャッジシステムで敗れてガチ凹みの小川が高田に自身のマイクの下手さ、
ファンに否定された現状をマジ嘆き!しかし強くハッスルを継続する事を誓います。

ここで高田総統は今後に何かサプライズを起こすような含みを持たせた言葉を残し退場。
小川は今日の試合をヒョードル戦以上に緊張した、
と心境を吐露した後、最後は川田とのハッスルポーズで興行を締め!


  感想

 悪くはなかったな、と言う感想です。観客は8割チョイという所。
ハウスを継続していたおかげで楽しみ方を知っている観客から結構声が出ていて良かったと思います。
両国大会も継続すれば会場に観客が慣れてくるはずなので続けても大丈夫なはずです。
 
 本日のMVPはエリカ嬢!彼女がいなければ今大会は結構ヤバかったと思われます。
正直試合は平均点以下、メインも前回の方が数段良かったです。
客寄せのためのビタコンが最も会場を沸かせたと言うのは何とも悲しいお話。
やはりハウスと違いNo.シリーズは課題が多いのが現状のです。

次回は新潟市体育館と札幌スピカで2連戦が決定。本格的に地方にも進出するようです。
大一番も何とか成功を納めたのでまずは良し。今後のハッスルにも期待して行きたいと思います。